ユーロドルの短期的な値動きを予想するには季節性アノマリーチャートやCOT分析が有効です。特に季節性アノマリーチャートを使うと手間いらずで過去22年間のデータを考慮した精密な予想ができます。スイングトレードやデイトレードにも役立つので是非参考にしてください。記事の最後にはユーロドル予想の最新記事の一覧を掲載しています。
ユーロドル(EURUSD)の季節性アノマリーチャート
これはユーロドルの季節性アノマリーチャートです。
ユーロドルの過去22年間の値動きを考慮し、その平均顔とでも言える1年間の値動きを表現したものです。
グラフの左端が1月1日、右端が12月31日です。(月が英語表記になっていますがご了承ください)
3色3本の線があります。
青い線はユーロドルの過去22年間の平均的な年間の値動きです。
緑の線はユーロドルの過去10年間の平均的な年間の値動きです。
赤線はユーロドルの過去5年間の平均的な年間の値動きです。
この3本のラインが同じような位置でスイングロー(谷)やスイングハイ(山)になっている位置を探してみてください。
そのような位置を見つけたら、それをユーロドルの予想に使うことができます。
例えば、同じような位置でスイングローを付けている位置があるなら、毎年とは言いませんが、80%以上の確率でその時期に少なくとも短期的な安値を付けて上昇しやすいということです。
それはなぜでしょうか?FEDがその時期に米ドルを売るからでしょうか。それともECBがその時期にユーロを買い支えるからでしょうか。真相は分かりませんが、大口の勢力が毎年のようにその時期にある程度決まったことをしやすいということだけは確かです。
ユーロドルの季節性アノマリーチャートを分析
それでは実際にユーロドルの季節性アノマリーチャート見てみましょう。
3色のラインが、同じような時期にスイングローやスイングハイを付けてその後一方的に動いているポイントを探します。
3分だけこのチャートを眺めるだけで、以下のような傾向が分かるかと思います。
ユーロドルは
- 11月半ばごろにスイングローを付けて年末年始ごろまでは上昇しやすい
- 2月初頭にスイングハイを付けて2月末ごろまで下落しやすい
- 5月末にスイングローを付けて6月初旬まで上昇しやすい(期間は短い)
- 7月初頭にスイングローを付けて8月末頃まで上昇しやすい
- 9月中旬にスイングハイを付けて10月初旬まで下落しやすい
- 10月中旬にスイングハイを付けて11月中旬ごろまで下落しやすい
ざっと見ただけで、これぐらいユーロドルの1年の中での値動きの傾向を見つけることができます。
もっと詳細に見ていくと、さらに見つかるでしょう。
あとは、それぞれの傾向を実際にバックテストしてみると面白いことが分かってくるはずです。(こんな感じで↓)
【FX予想2021終盤】ユーロドル(EURUSD)が下げているが逆張りで買うべき?季節性アノマリーのバックテストで分かったこと
季節性アノマリーチャートはシンプルな考え方なので、こんなんでいいの?と思うかもしれません。しかし機関投資家は意外とこういうシンプルな考え方を使っているのではないかと思います。
季節性アノマリーチャートを分析して見つけたユーロドルの値動きの傾向と、レジサポやプライスアクションを組み合わせることでかなり期待値の高いトレードができるようになりますよ。
季節性アノマリーだけでは物足りない!という人のために、マニアックで有効な分析方法があります。
それはFX先物の大口取引データを分析するCOT分析です。
ユーロドルのCOT分析をするための情報
CME先物市場にはユーロドル先物が上場されています。
そして、なんとCMEはユーロドル先物の大口取引報告書のデータを無料で公開してくれています。
それがCOT(Commitment of Traders)情報です。
CME本家のサイトから生のCOT情報をダウンロードし、ExcelやPyghonを使って自分でゴニョゴニョと分析することもできます。
でも、そんなの面倒くさい!と思う方がほとんどでしょう。
すでにチャートとして見れる形にしている無料サービスを使いましょう。
barchart.comが使えます。
barchart.comでユーロドルのチャートを開き、COT分析のインジケーターをONにすればCOT情報をインジケーターとして線グラフで見ることができます。
ユーロドルの開き方とCOTインジの入れ方はちょっと癖があるのでここで解説しておきますね。
barchart.comにアクセス。
Select a Commodityとなっているドロップダウンリストから
Euro FX を選択します。
するとコントラクト一覧が表示されるので、「Open Int」が一番大きな数値のContractを選択してください。
すると小さなチャートが表示されますので、Full Chart ボタンで大きなチャートを表示します。
続いてチャート左上辺りになる+studyボタンをクリック。
検索窓にcomと入力。
Commitment of Tradersをクリック。
すると設定画面が開きます。
Cmm Spec = 商業筋 = 腰の据わった大口
Large Spec = 投機筋(大口)
Small Spec = 投機筋(小口)
の3種類があります。
このうち、赤に設定されている商業筋が最も重要であり、多くの場合これを分析対象とします。(赤が重要!)
Small Spec(小口の投機筋)は重要ではないので選択を外します。
ADD をクリック。
これでユーロドルのチャートにCOTデータの線グラフを表示できます。
赤線は商業筋がユーロを買い越しているか売り越しているかを示しています。
赤線が急激に上がったり、歴史的に高い位置まで上げていたら、商業筋が大きく買い越しているからユーロドルはそろそろ上げるかも?と予想するのが基本です。
逆に赤線が急激に下げていたり、歴史的に低い位置まで下げていたら、商業筋が大きく売り越しているのでそろそろユーロドルは下げるかも?と予想される場合が多いです。
COT分析はもっと奥が深いですが、5分でマスターできる方法としては、こんな感じです。
TRADING ECONOMICS.comのユーロドル予想をサクッと確認する方法
TRADINGECONOMICS.comは各国のファンダメンタルズデータを蓄積&分析して販売する凄いサイトです。
そして彼らはドルストレートの通貨ペアの値動きをいろんな規模感で予想します。
ファンダメンタルズデータを蓄積しまくっているサイトですから、ファンでメンタルズの分析は彼らに丸投げ、というのも一つの手かもしれません。
はい、TradingEconomicsのサイトでユーロドルの予想を見る方法です。
TradingEconomicsにアクセス。
Markets → Currencies → EURUSDをクリック。
Forecastタブを開く。
するとEURUSDの予想チャートが見れます。
1年の予想はこんな感じ。もう少し下げることを予想している模様。↑
でも10年の予想に切り替えると、水色の道は上に向いているので、もうちょい下げあたら上昇に転じると予想しているのでしょうか。
25年予想にすると、結局下げるのか!という感じです。
このユーロドル予想が当たるかはわかりませんが、とんでもない規模で全世界のファンダメンタルズデータを突く咳して研究している業者ですから、一見の価値はあると思います。
少なくとも素人が下手な予想をするよりはずっと良いのではないでしょうか。
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ユーロドルの予想に役立つ情報 まとめ
いかがですか?ユーロドルの予想に役立つ情報をまとめました。
色々な方法がありますが、最も簡単で理にかなっていて、あなたが今すぐ導入できる方法は季節性アノマリーチャートを使う方法だと思います。このページに全て答えがありますからね。
余裕があったら、COT分析を参考にするといいと思います。
TradingEconomicsは完全なるブラックボックスなので、占い程度に見るといいのではないでしょうか。
いずれにしても、予想だけでトレードができるわけではありません。レジサポやプライスアクション、トレードメンタルのスキルは必須です。
以上で、ユーロドルの予想に役立つ情報に関する解説を終わります。