ブラックフライデーにはS&P500が上がりやすいという季節性アノマリーが有名です。本当でしょうか?過去71年間のデータを使って実際にバックテストをして白黒はっきりさせて今後を予想してみたいと思います。
もくじ
ブラックフライデーとは
米国では11月最後の木曜日は感謝祭というメジャーな休日があります。その次の金曜日がブラックフライデーと呼ばれています。
ブラックフライデーの前後から年末までは株価が上がりやすいと言われています。
ブラックフライデーの11月末というと、ちょうどそのころからクリスマスプレゼントの買い物をしたり、年末年始に向けていろいろな買い物を始める時期なので、その影響で株価が上がるということみたいです。
確かに年末は何かとお金を使いますし、財布の紐が緩みがち。人々がお金をたくさん使うと、起業は儲かり、株価が上がるということなのでしょう。
しかし噂を鵜呑みにするわけにはいきません。米国株の傾向を見るために米国のS&P500の過去71年間の日足を使ってバックテストをしてみました。
S&P500の季節性アノマリー ブラックフライデーのちょっと前から年末までは上げる可能性が高いをバックテスト
毎年感謝祭やブラックフライデーの少し前の11月20日に買い、年末に手仕舞いするというトレードを毎年繰り返したらどうなるかをバックテストしました。
結果はこうなりました。
長期的にはなかなか安定した右肩上がりの資産曲線です。
年度別の損益を棒グラフにするとこうなります。
勝率は80.28%
71回のトレードで57勝14敗
1トレード平均利益率は2.61%
年利換算だと25.55%
ちなみにS&P500をずっと保持し続けた場合の平均年利は7.53%。たしかにブラックフライデー前後のこの期間のパフォーマンスが著しく高いのが分かります。
とはいえ、S&P500は値動き自体がずっと右肩上がりなので、買い持ちしていたらどっちにしても長期的には儲かるというのはありますが、それはまた別のお話し。
年度別の棒グラフを見ると、3年前の2018年に最大の負けトレードがあったようです。もう少し短期的なスタッツも見ておきましょう。
過去10年間の成績はどうか
11月20日に買って12月31日に手仕舞いというトレードを過去10年間繰り返した場合の結果は以下の通りです。
勝率は80%
10トレードして8勝2敗。
平均利益率は2.26%
年利換算だと21.7%
過去10年間でもすごく良い成績です。
ブラックフライデーと言えば…
僕も愛用しているTradingViewとうチャートソフトがブラックフライデーセールで来週から60%OFFのバーゲンをするようです。
TradingViewを検討していた方は今回が最良のチャンスです。
S&P500をブラックフライデー直前に買って年末まで保持したら勝てるか? 結論
ブラックフライデー前後はS&P500が上昇しやすいことが分かりました。今年もその季節性アノマリーを踏襲するのであればさらに上げていくことが予想されます。
ブラックフライデー直前から年末まで買い持ちした場合の勝率は80%程度あり利益率も高いです。
この期間に単純に何も考えずに買う、というのはお勧めできません。しかしこの期間にスイングトレードやデイトレードなどで買いを狙うのは戦略的に良さそうです。その際にはレジサポを意識したりプライスアクションを読んでエントリーをすることが有効です。いくら季節性アノマリーが上昇を示しているからといって上方向に伸びきったところで買うことはせず、サポートラインまで引きつけて買えるかが勝敗を分けると思います。