NZドル/円(NZDJPY)の季節性アノマリーを使った分析では11月27日頃から年末にかけて急激に上げることが予想されます。過去21年間を振り返ると、この期間にNZドル/円は85%の確率で上昇しています。ただ今現在のCOT分析を見ると商業筋はNZドル先物を売り越し、逆に円先物を買い越しているのが気になります。今年は高確率な季節性アノマリーが再現しない年なのかもしれません。
もくじ
NZドル/円(NZDJPY)の過去21年間の季節性アノマリー
NZDJPYは、11月27日から年末12月31日までの間、かなり高確率で上昇する傾向があります。
NZDJPYを毎年11月27日に買い、同じ年の12月31日に手仕舞いした場合のバックテスト結果は以下の通りです。
資産曲線はこんな感じになります。多少ドローダウンはありますが、いい感じで右肩上がりです。
年度別の損益はこんな感じです。
2005年と2018年に大きめのドローダウンがありますが、それ以外はいい感じです。
勝率は85.71%(18勝3敗)
1トレード辺りの平均利益率は+3.04%
年利換算だと+35.54%です。
かなり良い数字です。
直近10年のスタッツ(近年の傾向)
勝率は90%(9勝1敗)
1トレード辺りの利益率は+1.83%
年利換算だと+21.10%です。
平均利益率は落ちていますが、勝率はむしろ上がっています。
遠い昔だけではなく近年でも続いている季節性アノマリーであることがわかりました。
他の根拠と組み合わせて考える必要がありますが、11月27日頃から年末に向けてNZDJPYでスイングトレードやデイトレードの買いを検討していみるのは良いかもしれません。
NZドルのCOT分析
季節性アノマリーはNZDJPYが上がりそうであることを示していますが、COT分析は真逆を示しています。
まずはNZドル先物のCOTチャートを見てください。
僕は商業筋が中長期的な見通しにおいて正しい場合が多いと思っているのですが、今の段階だと商業筋はNZドルがまだまだ下がると思っているのかもしれません。
逆に円のCOTチャートを見ると、商業筋は円先物を買い越しているのが分かります。
(↑商業筋(赤)が大きくプラスになっているので買い越し)
腰の据わった商業筋はNZドル先物を売って、円先物の買いポジを膨らませているということなので、NZDJPYはまだ下げるということかもしれません。
ということで、過去21年間で正解率85%+の季節性アノマリーと現在のCOT分析は真逆の方向性ということになります。
季節性アノマリーを信じてNZDJPYの買いを狙っても良いと思いますが、ポジションサイズを下げるなどしたほうが良いかもしれません。
僕がどうしているかというと、季節性アノマリーの影響で少なくともちょっとした反発が出る可能性が高いと思うので、デイトレードで買いを狙うということはやっています。
また、僕はほとんどの資産を円と米ドルで持っているので、今のように円や米ドルが急激に高くなった時にはNZDも含めていろいろな外貨をヘッジ目的で少しずつ買うようにしています。
NZドル円(NZDJPY)の予想 季節性アノマリーとCOT分析 まとめ
ZNDJPYの季節性アノマリーを分析すると、11月27日~年末にかけて上昇する確率が85%以上ある。
ところが、COT分析を見ると、商業筋はNZDの売りポジを増やし、そしてJPYの買いポジを増やしている。ということはCOT分析的にはNZDJPYは売り。
季節性アノマリーとCOT分析が真逆の方向性を示唆しているので、ちょっと難しい状況。
季節性アノマリーを重視するならNZDJPYの上昇を予想してデイトレードや短期トレードで買いを狙うのは良さそう。
COT分析を重視するなら、商業筋が急激にNZDの買いポジを増やか、JPYの売りポジを増やすまで待ってもいいかもしれません。
以上でNZドル円(NZDJPY)の予想 季節性アノマリーとCOT分析の解説を終わります。