最近のポンド円の予想記事
ポンド円(GBPJPY)の値動きを予想する方法
様々な方法があります。でもそのほとんどは非常に難しい。
予想はあくまで予想でしかなく、結局何をしても100%予想が当たるわけではありません。
ポンド円をトレードする際、値動きの予想にあなたのエネルギーを100%傾けていては「トレードの技術」というもっと重要なことがおろそかになります。
ポンド円の値動きを予想する方法としては、まずは1つ簡単で誰にでもできる方法をマスターすることをお勧めします。
無料で短時間でできますし、最も効果的な方法です。それは…
季節性アノマリーチャートを使ってポンド円の近未来の値動きを予想する方法です。
これを実践するために経済学の知識は必要ありません。それに無料で得られる情報だけを使って分析を完結することができます。
ポンド円の季節性アノマリーチャート
これはポンド円の季節性アノマリーチャートです。
ポンド円の季節性アノマリーチャートとは、ポンド円の1年ごとの値動きのモンタージュ写真のようなものです。
例えば過去20年間のポンド円の日足データがあるとすると、各年の値動きというのがあります。各年の値動きはそれぞれ違う値動きです。季節性アノマリーを計算してチャートにしてみると、ポンド円の値動きの癖が見えてきます。
日本人の顔の画像をたくさん集め、日本人の平均顔を作るというような技術がありますね。あれのポンド円チャート版だと思ってください。
ポンド円の季節性アノマリーチャートを作ることにより、〇月〇日頃から上がりやすい、逆に△月△日頃から下がりやすいという傾向が見えてきます。
画像は3色の線グラフで描かれています。
青は最大限長期的な季節性アノマリーの線グラフです。ポンド円の場合は過去22年間のデータが取得できたので過去22年間の季節性アノマリーとなります。
緑線は過去10年間の中期的な季節性アノマリーです。
最後に赤線は過去5年間の短期間の季節性アノマリーです。
このチャートを注意深く観察すると、長期、中期、短期の3本の線グラフが同じような時期に高値や安値を付けている位置が見つかると思います。そこにチャンスが潜んでいます。
例えば3本の線グラフがだいたい同じような時期に安値を付けて勢いよく上げ始めるポイントがあるとしたらどうでしょう。
その時期に何らかの理由でたくさんの人が(もしくは中央銀行などの支配者が)ポンド円を大量に買う傾向があるということかもしれません。
だとすると今年もその時期にはポンド円が安値(スイングロー)を付けて上げ始めるかもしれない、と予想するのはとても客観的な分析だと思いませんか?
実際にポンド円の季節性アノマリーチャートを見てみましょう。
- ポンド円は10月(Oct)の中旬よりも少し前ぐらいの時期にスイングローを付けて強く上げ始める傾向がある
- 2月(Feb)ごろからはレンジになってやがて下げるので、それまでにロングを手仕舞いしたほうがよさそうである
- 8月(Aug)は下げやすいので7月の終わりごろにチャンスがあればショートを狙うのは良さそう
といった傾向が分かります。
もっと細かくチャートを観察すると、ほかにもたくさんの傾向を見つけることができると思います。
長期・中期、短期の季節性アノマリーチャートに共通して現れる山や谷、そこにポンド円の値動きを予想するための根拠があるということです。
このブログでは季節性アノマリーチャートで目立つポイントで売買したと仮定したバックテストの結果を交えたポンド円予想記事をアップしてきますので参考にしてください。
ポンド円の予想に難解で手間のかかるファンダメンタルズ分析は必要か?
英国と日本両国の雇用統計やISM、CPIやPPIなどの時系列データを分析して英国と日本のファンダメンタルズの行く末を予想し、その結果として現れるポンド円の値動きを予想したいと思っているかもしれません。
しかしそれは非常に難易度が高く、時間のかかるタスクとなります。
雇用統計一つをとっても、どれぐらいの数値だとどうなのか?ということを明確にするのは難しいことです。
しかもしれを英国と日本の両方でやり、その強弱を考えなくてはならないのです。
さらに、ファンダメンタルズで分析すべきデータは雇用統計だけではなくISMやPMI、PPIなどたくさんあります。それらの分析を全て日英両国別々に行い、それぞれの分析結果に得点を付けるなどして、トータルで今どうなのか?を比較検討する必要が出てきます。
考えるだけで気の遠くなる作業です。
経済学者でさえ、ファンダメンタルズ分析を使った為替の予想は難しいと言っているぐらいです。
すぐにでもできる季節性アノマリーの分析すらもしていない状態で、一般トレーダーがファンダメンタルズ分析の泥沼にはまるべきではないと僕は考えます。
やれることをやり切ったうえで、それでも物足りないと思う人で、経済学や統計学に強い人だけファンダメンタルズ分析をやるべきではないかと思います。
さらにポンド円の予想の精度を上げるには
ポンド円の予想の精度をさらに上げるには、季節性アノマリーチャートと組み合わせて他のシンプルな分析も組み合わせることです。
季節性アノマリーと組み合わせることができ、そこまで手間がかからず有効な方法がいくつかあります。
- ポンド先物と円先物COT分析
- TRADING ECONOMICSの予想
- エリオット波動分析
ポンドと円のCOT分析
COT分析とは、CMEグループが毎週公開するCME先物の大口取引報告書データーの分析です。
CMEにはポンド先物と日本円先物の両方が上場されており、それぞれのCOT分析をすることができます。
ということは、COT分析をポンド円の予想に使うことができるということです。
例えば今が10月の初旬で、季節性アノマリーチャートの分析から、ポンド円がそろそろ上昇するのではないかと予想しているとします。
その時、ポンド先物と円先物のCOT分析もしてみると面白いです。
COT分析の結果、
大口投資家がポンド先物の買いポジションを劇的に増やしていて、逆に日本円先物の買いポジションを減らしているのであれば、「そろそろポンド円が上がりそう」という季節性アノマリーチャートを使った予想を裏付けることになります。
barchart.comを使うと全先物銘柄のCOT分析を価格チャート上で行うことができます。
Trading Economicsの予想
TRADING ECONOMICSという凄いサイトがあります。
各国のファンダメンタルズデータを蓄積して販売しているサイトですが、無料でも十分使えます。
TRADING ECONOMICSはポンドや円などの主要な通貨の値動きを予想しています。どのようなロジックで予想しているかは非公開ですが、彼らが蓄積している多数のファンダメンタルズデータを使った予想だと思います。
各通貨ペアの予想を見るには
メニューバーのMarkets → Currencies
そして通貨ペアを選択します。
各通貨ペアのページのForecastタブから予想チャートを確認できます。
1年~25年、そしてMAX期間の予想を選択することができます。
TradingEconomicsの予想はドルストレートの通貨ペアのみなので、ポンド円の予想をするには、GBPUSDとUSDJPYの予想を組み合わせて考えます。
GBPUSDが上昇することが予想され、USDJPYも上昇することが予想されているなら、GBPが強まり、JPYが弱まることを予想しているわけですから、組み合わせるとGBPJPYは上昇することが予想されていると考えることができます。
自分で下手なファンダメンタルズ分析をするぐらいなら、ファンダメンタルズの分析はTRADING ECONOMICSの予想に任せ、自分はテクニカル分析に専念するのもありかもしれません。
ちなみに僕自身はTRADING ECONOMICSの予想は見ていません。自作している季節性アノマリーチャートやCOT分析を重視しています。
エリオット波動分析を使ってポンド円の値動きを予想する
予想をするために最も有効なテクニカル分析手法の一つに、エリオット波動理論を使った分析があります。
5分足や1時間足を使ったエリオット波動理論の分析には信憑性がいまいち欠けますが、週足や日足を使った長期的なエリオット波動分析はとても有効です。
波動のカウントとフィボナッチ比率を使って値動きの方向性と、値動きが止まりそうな位置を予想することができます。
FXにおけるエリオット波動分析のコツは、5波動のトレンドが続くという考えではなく、3波動の修正波で構成されるイメージでカウントすることです。
エリオット波動分析の方法は別のページで詳しく解説していくとして、とりあえずここではポンド円の週足のエリオット波動分析のカウントを掲載しておきます。
僕はほとんどの通貨ペアの長期足でエリオット波動分析をしています。
エリオット波動理論の分析と季節性アノマリーやCOT分析の方向性が一致するときは良質なトレードチャンスが見つかります。
ひとつ重要なことを付け加えると、予想はあくまで予想。100%当たる予想など存在しないので、予想だけでは良いトレードなどできないということです。
予想してトレードアイデアを立案し、その方向性のエントリーチャンスをレジサポやプライスアクション手法などを組み合わせて方法で見つけていくことです。そしてリスクを限定したトレードをすることが重要です。
以上で、ポンド円予想の最新記事と、ポンド円予想の方法についての解説を終わります。