ビッグデータ(過去42年)の分析を基にしてゴールド(XAUUSD)の値動きの特徴をわかりやすく解説します。ゴールドに投資すべきなのは何月?デイトレでエントリーするなら何時頃がよい?ストップ狩りは何時ごろ起きやすい?といったことが分かります。客観的なデータ分析に基づいた投資をしたいならこのページです。
もくじ
ゴールド(XAUUSD)季節性アノマリー
まずはゴールドの季節性アノマリーチャートをご覧ください。
これはゴールド(XAUUSD)の過去42年間の日足データを使って作成した季節性アノマリーチャートです。
過去42年間の日足を1年ごとに区切ります。毎年いろいろな値動きをしていますが、それらの平均顔のチャートを作ります。それが季節性アノマリーチャートです。
3本のラインがあるのは期間による差を見るためです。
青が過去42年間の季節性アノマリーチャート。
緑が過去10年間の季節性アノマリーチャート。
赤が過去5年間の季節性アノマリーチャートです。
この季節性アノマリーチャートを分析することで、ゴールドが何月ごろに上がりやすいのか?それとも下がりやすいのか?といったことを見極めることができます。
チャートの縦軸はリターンの累計。チャートの横軸は時間です。
1年ごとに区切ったデータの平均顔ですから左端が1月1日、右端が12月31日となります。(月は英語表記ですがご了承ください。Jan=1月)
どのように見ればよいのでしょうか?
ゴールドの季節性アノマリーチャートを分析する
ゴールドの季節性アノマリーチャートを分析する方法は以下の通りです。
3本のラインが同じような時期に高値(スイングハイ)や安値(スイングロー)をつけてそこからわかりやすい値動きになっていたら、そこが重要な特徴のあるポイントということになります。
ゴールドはかなりわかりやすい部類に入ります。わかりやすいポイントがいくつもあるのです。
分かりやすい特徴のあるポイントに赤の矢印を付けました。3本のグラフが同じような時期に安値や高値をつけ、そこから同じ方向に動いているポイントです。
ずばり、ゴールドの年間の値動きには以下のような特徴があります。
- 2月末ごろに高値(スイングハイ)つけ3月中旬ごろまで下落しやすい特徴
- 3月中旬ごろに安値(スイングロー)をつけ4月中旬ごろまで上昇しやすい特徴
- 7月初めごろに安値(スイングロー)をつけ9月初めごろまで上昇しやすい特徴
- 12月中旬ごろに安値(スイングロー)をつけ2月下旬ごろまで上昇しやすい特徴
もっと小規模な特徴でよければこれ以外にもたくさんありますので探してみてください。
これらの特徴のあるポイントはスイングトレードの売買タイミングとして使うことができます。
もちろん、今年もこれらの特徴が再現するかはわかりませんが、その正解率は80%ほどになると思われます。
季節性アノマリーに加えて、レジサポやプライスアクションのスキルを使ってエントリーすることをお勧めします。
ゴールド(XAUUSD)の時間帯による値動きの特徴
次はゴールドの日中の値動きにフォーカスして分析を行い、時間帯別の値動きの特徴を把握しましょう。
この分析には過去4か月間の5分足を使って作成した時間帯アノマリーチャートを使います。
このチャートは以下のようにして作られています。
過去4か月間の5分足データを1日ごとに区切ります。各日付の日中の値動きはいろいろな値動きになりますが、それらの平均顔チャートを作ります。それがゴールドの時間帯アノマリーチャートとなります。
3つのグラフエリアに分かれています。
上(青)は4か月間すべての日の5分足を使って作った時間帯マリーチャートです。
真ん中(緑)は日足が陽線になった日の5分足だけを集めて作った時間帯アノマリーチャートです。
下(赤)は日足が陰線になった日の5分足だけを集めて作った時間帯アノマリーチャートです。
1日の値動きの平均顔ですから、左端が9時のスタート。右端が翌日9時となります。(日本時間)
ゴールドの時間帯アノマリーチャートを分析してわかること
基本的には上(青)のチャートを中心に分析していただければOKです。
青のチャートで目立つ高値(スイングハイ)や安値(スイングロー)が形成されているところが、ゴールドの日中の値動きにとって重要な時間帯となります。
その際、アジアセッション、ロンドンセッション、ニューヨークセッションの時間帯を意識して分析すると発見が多いです。
アジアセッションの時間帯
ゴールドのアジアセッションを見て気づくことは、アジアセッションのボラティリティーが大きいことです。FX市場ではアジアセッションのボラティリティーは低くなる傾向がありますが、ゴールドには当てはまらないようです。
スイングの特徴としては
- 10時ごろまでのレンジからのブレークアウトで大きく動いている
- 11時30分ごろにスイングハイをつける傾向がある
- 13時30分ごろにスイングローをつける傾向がある
ロンドンセッションの時間帯
ロンドンセッションのボラティリティーはそれほど大きくないようです。アジアセッションと同じか、少し小さいぐらいでのようです。
ロンドンセッション開始前後の15時頃にアジアセッションの高値のストップ狩りが行われてスイングハイをつける傾向があるようです。
ニューヨークセッションの時間帯
ニューヨークセッションの開始前後の時間帯にはボラティリティーが上がる特徴があるようです。
アジアセッションやロンドンセッションにつけた高値や安値のストップ狩りが行われる特徴があるようです。
スイングのポイントとしては以下の通りです。
- 21時過ぎごろにスイングハイ
- 23時過ぎごろにスイングロー
- 深夜0時30分ごろにスイングハイ
また、緑(日足が陽線)と赤(日足が陰線)のグラフもご覧ください。
どちらも21時ごろから急激に上昇や下落が加速しているのが分かります。
ゴールドの日中の値動きが上昇や下落のトレンドにある場合、ニューヨークセッションの開始直前ぐらいの時間帯(21時頃)からトレンドが加速する特徴があるようです。
アジアセッションやロンドンセッションで建てたポジションでうまくトレンドに乗れたなら、深夜0時ごろまでポジションの一部で利益を伸ばしたほうが良いかもしれません。
【注意点:時間帯アノマリーチャートは、過去4か月間という比較的短期間のデータを使った分析なので、短期間で特徴が変化する可能性が十分ございます】
ゴールド(XAUUSD)の値動きの特徴 まとめ
ゴールドの季節性アノマリーチャートの分析で分かった年間の値動きの特徴は以下の通り。
- 2月末ごろに高値(スイングハイ)つけ3月中旬ごろまで下落しやすい特徴
- 3月中旬ごろに安値(スイングロー)をつけ4月中旬ごろまで上昇しやすい特徴
- 7月初めごろに安値(スイングロー)をつけ9月初めごろまで上昇しやすい特徴
- 12月中旬ごろに安値(スイングロー)をつけ2月下旬ごろまで上昇しやすい特徴
時間帯アノマリーチャートを分析してわかった日中の値動きの特徴は以下の通り。
- アジアセッションの時間帯のボラは結構大きい
- ロンドンセッションは比較的静か
- ニューヨークセッションの開始前後は高値も安値もストップ狩りが行われやすい特徴あり
- トレンドが出ている日にはニューヨークセッション開始前後の21時過ぎごろにトレンドが加速する特徴がある
以上のようなゴールドの値動きの特徴を考慮してスイングトレード、デイトレード、さらにはスキャルピングのエントリータイミングをとるとよいトレードができると思われます。
その際にレジサポやプライスアクションのスキルを併用すると有効です。
以上で、ゴールド(XAUUSD)の値動きの特徴の解説を終わります。