今回はEasyLanguagの関数について解説します。
EasyLanguagでは様々な組み込み関数が用意されていて、メジャーなテクニカル指標のほとんどは
関数を使って簡単に計算することが出来ます。
もくじ
今回作成するEasyLanguageプログラム
<コード>
1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 | //Input変数を宣言 Input: kikan(25); //Variable変数を宣言 Variable: heikin(0); //指定した期間の終値の移動平均を取得 heikin = Average(Close,kikan); //移動平均をプロット Plot1(heikin,"移動平均"); |
今回作成するのは移動平均線を表示するインジケーターです。
インジケーターを作成する際はスケール位置の変更を実施してください。
今回はこのインジケーターを使ってEasyLanguagの関数について解説します。
今回学習する内容
- 関数について
解説
関数とは
関数とは、値を入力すると特定の値を返してくれる仕組みのことです。
Excelの関数を使ったことがある方は多いと思いますが、考え方は全く同じです。
例えばExcelのSUM関数は、関数に渡した数値の合計を返してくれますが、
EasyLanguageでも同じように多くの関数が準備されていて、必要に応じて関数を呼び出して使うことが出来ます。
予約語と同じで全てを覚える必要はありませんが、よく使うものは覚えておくと便利です。
TradeStation開発環境の「ヘルプ(H)」→「EasyLanguageの予約語および関数(F)」で
EasyLanguageの関数一覧を確認することができます。
Average関数
指定した期間の値の平均値を返す関数です。
Average(①値, ②期間);
といった形で使用します。
①値 ・・・ 履歴情報を持つ値を指定します。
②期間 ・・・ 期間を指定します。
<使用例1>
1 | Value0 = Average(Close,10); |
※変数Value0に過去10本のローソク足の終値の平均値を代入します。
<使用例2>
1 2 | Value1 = (High + Low)/2; //中値(高値と安値の中間の値)を計算 Value2 = Average(Value1,20); |
※変数Value2に過去20本のValue1(=中値)の平均値を代入します。
Average関数のコードを参照してみる
EasyLanguageでは関数自体のコードを参照することが出来ます。
オリジナル関数を作りたい場合などは、既存の関数のコードを参考にするのが
一番てっとり早いので、関数のコードを参照できることを覚えておくと便利です。
TradeStation開発環境で「①開く」をクリックします。
分析タイプを選択で「②関数」を選択し、「③Average」を選択して
「④」開くボタンを押します。
関数のコードが表示されます。
コードの説明
今回作成したインジケーターのコードの解説です。
1 2 3 | //Input変数を宣言 Input: kikan(25); |
期間をパラメーターとして入力できるようにInput変数を宣言しています。
カッコ内で指定した値(25)が初期値(デフォルト値)となります。
5 6 7 | //Variable変数を宣言 Variable: heikin(0); |
プログラム中の計算結果を保存するための変数を宣言しています。
9 10 | //指定した期間の終値の移動平均を取得 heikin = Average(Close,kikan); |
パラメーターで指定された期間の終値の平均値を変数(heikin)に代入しています。
12 13 | //移動平均をプロット Plot1(heikin,"移動平均"); |
移動平均をプロットしています。
まとめ
今回は関数について解説しました。
例としてAverage関数を取り上げましたが、EasyLanguageでは他にも数多くの関数が用意されています。
インジケーターを作っていて、「こんな処理をしたい」、「〇〇の値を取得したい」といった場合、
ほとんどの場合は便利な関数が用意されています。
記事の中で紹介した「ヘルプ(H)」→「EasyLanguageの予約語および関数(F)」でキーワード検索を
すると探している関数を見つけやすいと思いますので活用してみてください。
今回の内容は以上となります。