Amazonの電子書籍「FXの基礎と移動平均線の真実」という電子書籍やこちらの記事で紹介させていただいた新しい移動平均線の日足ストラテジーで記念すべき最初の売買シグナルが出ました。CADJPY(カナダ円)のショートシグナルです。
もくじ
移動平均線のシグナルをチャートで確認
CADJPYのチャートを見てみましょう。左が日足、右が1時間足です。
どんな売買ルール?
売買ルールとしては、200日移動平均線にローソク足がタッチすることなく移動平均線が2%下げた後、移動平均線に戻ってきてタッチしたら次の足でショートです。そして5日間でエグジットすると長期的に勝てるというものです。
バックテストしたのは日足のシグナルで次の日の始値で成行エントリーですが、下位足に降りて行って売買シグナルを待つのも有効だと思っています。
今回の場合だと1時間足は強い上昇が出ているので、ダウ理論の考え方などを使って、1時間足レベルの上昇トレンドが下降トレンドに転換する瞬間を狙うのは良いアイデアだと思います。
バックテストの結果はどうだった?
全通貨ペアを対象とした20年間分のデータを使ったバックテストの損益曲線はこんな感じです。
各通貨ペアのパフォーマンスです。全体的に勝てている通貨ペアが多く、今回売買シグナルが出たCADJPYでも勝てていて、過去20年間で10回の取引チャンスがあり、勝率は60%、1トレードの損益は平均で+7.8円です。
警告!安易にまねしないでください!
くれぐれも注意してください!
バックテストの結果通りに将来も勝てるわけではありません。実運用したとたんに負け始めるストラテジーも多々あります。
そして、このストラテジーにも懸念があります。過去20年のスパンで見ると右肩上がりですが、この2、3年のバックテスト結果では負けているということです。
さらに、通貨ペアとしてもちょっと嫌なところがあります。2019年の春ごろから円が強かったのでクロス円はほとんど大きく下げて、200日移動平均線から下に下がっていました。そこから少し円が弱くなっているのでクロス円の通貨ペアが軒並み200日移動平均線に向かって戻していっています。カナダ円が最初に200日移動平均線にタッチしたのは、もともとカナダドルが円に対してそれほど弱っていなかった(カナダドルも強かった)からといのがあります。
そういう意味で、カナダドル以外の通貨の方が円に対して長期的には弱いというのがあるので、あえて他の通貨ではなくカナダドルを売って円を買うというのはどうなのかな?というのがあります。
とはいえ、これは純粋なテクニカルの手法。検証段階なので、小さいロットサイズでえいっとエントリーしてみようと思います。
僕はテスト運用として小さいポジションでエントリーしますが、皆さんは面白半分でマネしないでください。自分でテストしてこれならやってみようと自分の判断で決めて覚悟が決まっていないと、負けた時に精神的に耐えられませんからね。
追記:2019年10月14日12時ごろ
先週末にシグナルが出ているので、今日(月曜)の成行でショートするのがルール通りになります。
しかし今回は1時間足や4時間足レベルで明らかに上昇の勢いが増している状態でのタッチとなるので、下位足を使って少し丁寧にエントリーすることにしました。
まずはMTFピボットを見てみます。
月足ピボットと週足ピボットの重複エリアがすぐ上にあります。
さらにフィボナッチエクスターナルリトレースメントも見てみます。
異なる規模の2つのダウンスイング(下降波動)に対するエクスターナルリトレースメントのポイントが重複するエリアになります。
このあたりは抵抗帯として機能する可能性が高いと思います。1時間足レベルでは強い上昇になっているので調子に乗ってもう一上げしたところがダマしになって下げ始めるというのを狙いたいと思います。
このように、日足で優位性を確認できているストラテジーの売買シグナルが出たところで下位足を使ってその方向にトレードするのがこの手法の面白いところだと思います。さぁ、どうなるでしょうか。