大口約定って何?何に役立つの?どう使えばいいの?と思っていませんか?この記事では大口約定について投資歴20年の専業投資家サンチャゴが解説します。この記事を読んでいただくと、私がいつもTwitterで呟く「大口約定件数ランキング」の情報を使って爆上げや爆下げしやすい通貨ペアや株銘柄を探せるようになります。
■銘柄選び情報
先週、東証の株銘柄(新興銘柄も含む)で時間外取引の大口約定件数が多かった銘柄トップ3です。(過去と比較して極端に大きな大口約定のみ対象)1位/11件/JMDC(4483)
2位/9件/マリモ地方創生リート投資法人(3470)
3位/8件/三井住建道路(1776)
— サンチャゴ@個人ハゲタカ (@TraderSantiago) January 22, 2020
もくじ
大口約定とは
大口約定とは、株やFXや先物で時々出る極端に大きな約定のことです。何株(何枚)以上の約定が大口約定か?というルールがあるわけではなく、普段の約定サイズに比べて極端に大きいサイズの約定を大口約定と呼んでいます。
大口約定はその後の値動きに大きな影響を及ぼします。
その理由は、大口約定は機関投資家やヘッジファンド、極単に大きな資金を持つ一般投資などの大口トレーダーの売買だからです。相場に影響力のある超大口トレーダーの足跡ともいうべき約定情報ですから、その後の値動きに影響を及ぼすことは当然です。
株や先物の大口約定は歩み値に現れる
株や先物の大口約定は、歩み値に現れた極端に大きな約定です。
私は、株の歩み値は2017年以降、FXは2000年以降のデータでデータベースを作って東証全銘柄の大口約定データを記録し続けています。2017年以降に出た株の歩値のうち、最も大きかった上位300件ほどを常に把握しています。そのうちの上位30件を特に重視していて、ランクインする大口約定の件数のランキングを作って銘柄選びに役立てています。
また、大口約定がどこで出たのかをチャート上に表示し、買占めや売り抜けの形跡を分析をしています。
株のデイトレードやスイングトレードに活かしています。
FXの大口約定は、「CMEのFX先物の歩み値」と「FXの1分足ティックボリューム」
FXの大口約定としては、通常のFX取引における大口約定と、CMEのFX先物における大口約定の2種類を記録しています。 通常のFX取引に関しては歩値が存在しないので、取得できる最短の時間足である1分足を歩値に見立て、その※ティックボリュームが過去と比較して極端に大きいものを大口約定としています。 ※1分足のティックボリュームとは、1分簡易行われた取引の回数をカウントしたものです。
1分足のティックボリュームのデータは長期間のデータが入手でき、私は過去20年程度のデータを蓄積しています。
また、FXの大口約定分析ではCMEのFX先物の歩み値も使います。CME(シカゴマーカンタイル先物取引所)には主要なFX通貨ペアの先物が上場されています。世界の大口トレーダーの中には、通常のFXではなくFX先物を取引しているトレーダーも多いです。ですのでFX先物は取引量も非常に大きく、通貨ペアの分析に役立ちます。
CMEのFX先物には歩み値情報が存在しますので、歩み値のサイズが過去と比較して極端に大きな約定が出たら大口約定としてデータベースに記録しています。
大口約定を何に使うか
大口約定データには非常に役立つ使い道がいくつかあります。
大口約定件数ランキングを大きな値動きがありそうな銘柄を選ぶために使う
私はほとんど毎日のように大口約定件数ランキングの情報をTwitterで呟いています。
この情報はその日、その週、その月に大きく動きそうな銘柄を探すために使えます。 大口約定がたくさん出たといういことは、おそらく大口トレーダーが買占めや売り抜けを行っていたのではないか?ということが予測できます。
十分に買占めが終わったなら、株価のつり上げを行うのが近いかもしれません。 もしくは、十分に売り抜けたなら、株価を叩き落してくるかもしれません。
いずれにせよ、そこから出る大きな値動きには、上であれ下であれ、通常時よりも信憑性があります。 是非、私のTwitterのつぶやきを通貨ペア選びや株銘柄選びの参考にしてみてください。
大口約定が出た位置をレジサポとして使う
さらに高度な大口約定データの使い方としては、大口約定が出た位置をレジサポとして使うという使い方です。
大口約定が出た位置は、驚くほど価格が反応します。レジサポとしてこれ以上の物はないといってもいいかもしれません。 そこが意識されているかされていないかという問題ではなく、実際にそこで大口トレーダーが極端に大きな取引を行ったのですから、その価格では高確率で何かが起こるのです。
私は大口約定が出た詳細な日時、価格、出来高の数量を記録したCSVファイルを毎日作成しています。そしてFXならMT4、株ならトレードステーションで作ったインジケーターからそのCSVファイルを読み込み、チャート上に大口約定が出来た位置をマークできるようにしています。
そうすることで、チャートを開くだけで瞬時にどこで大口がトレードしたのがが分かるようになり、勝てるトレードアイデアを作りやすくなりました。
また、同じデータを使い、大口約定の出方の時系列の推移を把握できるようなレーダースクリーン型のインジケーターも使っています。これを使うと、どの通貨に資金が動いていっているのかを把握しやすくなります。
このあたりのことは、かなりマニアックな内容になるので、これぐらいにしておきます。興味のある方は僕のメルマガを読んでみてください。