レジサポは高値と安値に水平線を引くだけと思っていませんか?それだけでは上手くいきませんよね。もっと効果的で、誰にでもすぐにマスターできる方法があります。
レジサポを「反転しやすいエリア」でとらえる方法です。このページでは、高確率で反転するレジサポエリアの見つけ方を初心者でも分かるように詳しく解説します。
この記事を読めば、プライスアクショントレードに必須のレジサポの見つけ方をマスターし、有利なエリアに値動きを引き付けて優位性のあるエントリーを狙うことができるようになるでしょう。
もくじ
レジサポとは?高確率で反転するレジサポを見つける方法
レジサポとは、そこが多くの人に意識され、反転したり、そこからの値動きが加速したりする価格帯のことです。
レジ = レジスタンスライン = 抵抗線
サポ = サポートライン = 支持線
という意味です。
まずFXや株のプライスアクションを学び始めると、多くの人は次のように教えられます。
チャートを開いて、高値と安値に水平線を引く。そして、あとは値動きのスイングハイ(山)とスイングロー(谷)になっているところにも水平線を引けばそれでいい。
たしかに、これだけでも効果的です。
しかしもっと良い、もっと効果的な方法があります。
それはレジサポをエリアとして捉える方法です。細い水平線ではなく、ある程度幅のある帯のような感じでレジサポを引きます。
レジサポをエリアでとらえることにより、「この価格帯で買いを狙いたい」「この価格帯で売りを狙いたい」といったトレード戦略を作れるようになります。
僕の場合は、スイングトレードもデイトレードもしますが、このページで解説するレジサポエリアの見つけ方で特定したエリアでプライスアクションの売買シグナルを待ってエントリーしています。
このページで解説するレジサポを見つけるスキルは、プライスアクション手法や、その他のどんなトレード手法にも応用が利くスキルです。簡単にできることなので、是非マスターしてください。
では詳しく解説していきます。
レジサポはどの時間足で見つけるか
日足と週足で引くレジサポが最強で、最も高確率で反応します。
ただ、デイトレーダーやスキャルパーは自分がメインでトレードする時間足の一つ上の時間足でレジサポを引くのが正解。となります。
日足や週足で引いたレジサポが最強である理由は、日足と週足を多くの人が意識していることと、大口トレーダーが意識していることです。一般投資家は週足をあまり見ていないと思いますが、大口はかなり見ています。
もしあなたが5分足をメインにトレードするデイトレーダーやスキャルパーなら、日足や週足は時間軸が大きすぎます。そのレジサポの精度がいくら高くても、位置が遠すぎたり、レジサポエリアが広すぎたりすると使えません。
その場合は一つ上か二つ上の時間足でレジサポを引くのが良いです。
たとえば5分足がメインのトレーダーなら、15分足はちょっと近すぎるので、30分足か1時間足ぐらいでレジサポを引くのが良いでしょう。
15分足がメインなら、1時間足か4時間足ですね。
上の時間軸を使う理由は、上の時間軸の方が雑音が少しでも少なくなることです。
また、自分よりも少し上の時間軸でトレードしている大口トレーダーの方向性につくのが、勝てるプライスアクショントレードの重要なポイントだからです。
上の時間軸でレジサポを引くことを覚えておいてください。
レジサポエリアはどんな位置に引くか?
レジサポエリアはどんな位置に引けばよいのでしょうか。初心者様を対象としているので、まずはものすごく基本的なことから解説します。
サポートエリアを引く位置 2つのパターン
まずはサポートエリアについて解説します。
サポートエリアは、基本的には今いる価格よりも下にあるエリアになります。そして、サポートエリアには2つのパターンがあります。
- 安値をつけたエリア
- 押し安値をつけたエリア
安値のサポートエリア
まずは、安値あたりに引くサポートエリアから解説します。今いる場所よりも下で、下がって、止まって、上がった位置。つまり安値を付けたエリアです。
この安値の辺りがサポートエリアになります。
安値のサポートエリアを特定するときの考え方は…
安値に向かう値動きにおける「最後の陰線の始値」から「安値」までの価格帯となります。これが基本の考え方です。
押し安値のサポートエリア
もう一つは、押し安値を付けた位置のサポートエリアです。
押し安値にサポートエリアを引く際の考え方は…
押し目の値動きにおける「最後の陰線の始値」から「押し安値」までの価格帯となります。
強い上昇の途中などで、押し目の値動きで陰線が1本しか出ないこともあります。そのような場合も同じです。
押しの値動きで陰線が一本ですが、その陰線の始値から、押し安値を付けたローソク足の安値までのエリアをサポートエリアとします。
このような価格帯が、サポートエリアになります。
精度を上げるためにサポートエリアを取捨選択したり、若干の変更をすることはありますが、まずはこれが基本の考え方となります。
レジスタンスエリアの位置 2つのパターン
次にレジスタンスエリアの特定方法も見ておきましょう。考え方は、上下を逆にしたような感じでほとんど同じです。
レジスタンスエリアを引く位置 2つのパターン
レジスタンスエリアは、基本的には今いる価格よりも上にあるエリアになります。そして、レジスタンスエリアには2つのパターンがあります。
- 高値をつけたエリア
- 戻り高値をつけたエリア
高値のレジスタンスエリア
まずは、高値あたりに引くレジスタンスエリアから解説します。今いる場所よりも上で、「上がって、止まって、下がった位置」、つまり高値を付けたエリアです。
この高値の辺りがレジスタンスエリアになります。
高値のレジスタンスエリアを特定するときの考え方は…
高値に向かう値動きにおける「最後の陽線の始値」から「高値」までの価格帯となります。これが基本の考え方です。
戻り高値のレジスタンスエリア
もう一つは、戻り高値を付けた位置のレジスタンスエリアです。
戻り高値にレジスタンスエリアを引く際の考え方は…
戻りの値動きにおける「最後の陽線の始値」から「戻り高値」までの価格帯となります。
強い下落の途中などで、戻しの値動きで陽線が1本しか出ないこともあります。そのような場合も同じ考え方で引いています。
このような価格帯が、レジスタンスエリアになります。
レジサポを厳選する方法 相場参加者の感情を意識する
ここまでに開設した方法でレジサポエリアを引いていると、チャート上がレジサポだらけになってしまうことがあります。多くの場合、レジサポは厳選する必要があります。
どのようなルールで厳選すればよいのでしょうか?
反転する可能性(オッズ)の高いレジサポを厳選することがゴールとなります。
反転する可能性を上げる要素として最も重要なのは以下の考え方です。
レジサポの価格帯から価格が離れていった時の値動きに勢いがあれば、そのレジサポは重要である。
ある価格帯で値動きが止まった後、そこから離れていく際に強い勢いをもって離れていった場合、その価格帯には相場参加者の感情が残ります。
どんな感情か?
- 怒り
- 後悔
- 喜び
- 興奮
といった感情です。
例えば、ある価格でもみ合い、そこでたくさんの相場参加者が買ったとします。
そこから急激に価格が下げるとどうでしょうか?
買わなきゃよかった!(後悔)
なんで下げるんだよ!ボケ!(怒り)
といった感情がその価格帯に残ります。
逆にその価格帯で売りポジションを作っていた人はどうでしょうか?
やったー!儲かった!(喜び)
すげー!オレ天才かも!(興奮)
といった感情がその価格帯とセットになってトレーダーの記憶に刻み込まれます。
ですから、大切なことは…
急激な値動きが始まったレジサポエリアを重視するべき
ということです。
では、その考え方を使って、先ほどのレジスタンスエリアをもう一で見てみましょう。
以下のように、4か所にレジスタンスエリアを引いていました。これらのうち、より重要なレジスタンスエリアはどれでしょうか?
レジスタンスエリアから離れていく値動きの勢いを見て判断します。
②と③はレジスタンスラインから離れる際の値動きが緩慢ですので、あまり良いレジスタンスエリアとは言えません。①もいまいちですね。
④のレジスタンスエリアからは、はかなり強い勢いをもって下げています。
ということは、④のレジスタンスエリアが、この4つの中では一番クオリティーが高そうだということになります。
④のレジスタンスエリアまで上げてきた場合は逆張りで売りを狙う価値がある。しかし①、②、③はそれほど反応しない可能性が高い。
という判断ができます。(もちろんファンダメンタルズ分析などの理由があれば別ですが)
結果はどうなったでしょうか…
結果的にはどのレジスタンスラインでも完全には反転しませんでしたが、反応のマグニチュードには差がありました。
④のレジスタンスエリアでは、やはり強めの反応がありました。④の価格帯で止められていったん下げています。
②、③のレジスタンスエリアはほぼ素通り。
①は長時間足踏みしましたが反転はしませんでした。
このように、レジサポから離れていく際の値動きの勢いにより、その後そこに戻ってきた際の反応に差が出ることがよくあります。
これを意識してレジサポを選択することで、どのレジサポを採用しようか?の決断をして、エントリーの精度を上げることができます。
レジサポをキャンセルする要素 現在の勢い/ファンダメンタルズ/センチメント
相場参加者の感情を考慮して完璧なレジサポエリアを引いても、全く反応せずにぶち抜かれることは多々あります。
その原因は、多くの場合に今現在の状況です。
レジサポに向かっていく今現在の
- 値動きの強さ
- ファンダメンタルズの状況
- センチメント
といった今現在の状況により、目の前のレジサポが機能するかをある程度予測することができます。
例えば先ほどのチャートをもう一度見てみましょう。
Ⓑの上昇が④のレジスタンスエリアに向かう際、Ⓑの上昇はⒶの下落と比較して同じぐらいの勢いなので、④のレジスタンスエリアの質が高ければ、少なくとも少しは反応するだろうと予測できます。
しかし、©の上昇はどうでしょうか?
©の上昇が④のレジスタンスエリアに到達した時点で、その上昇がその前に出ていたどの値動きよりも勢いが強いことが明確に分かります。
目の前でそこまで強い上昇が出ているのですから、質の高いレジスタンスエリアとはいえ、簡単に突破される可能性が高いかもしれない。と予測することができます。
また、ファンダメンタルズやセンチメントも重要です。
このチャートはポンド円ですが、©の上昇の時点で関連するファンダメンタルズやセンチメント(雰囲気)が、ポンドに有利で円に不利な状況になったとすれば、どんなにレジスタンスエリアが強力でも、ポンド円は簡単にレジスタンスエリアを突破していく可能性が高くなります。
このように、今目の前で展開している値動き、ファンダメンタルズ、センチメントにも目を配っていないと、レジサポエリアをどんなに上手に引けても精度の高いトレードはできません。
レジサポの見つけ方 まとめ
高精度なレジサポを見つける方法として、以下のようなことを学びました。
- レジサポはエリア(価格帯)でとらえる
- レジサポとは、大口が入ってきて何かが起きそうなエリア(反転しそうなエリア)
- サポートエリアは安値か押し安値のエリアに引く(最後の陰線の始値~安値)
- レジスタンスエリアは高値か戻り高値のエリアに引く(最後の陽線の始値~高値)
- レジサポを厳選する方法1→レジサポから値が離れる際の勢いに注意を払う(参加者の感情)
- レジサポを厳選する方法2→レジサポに近づいていく今現在の状況(値動きの強さ、ファンダメンタルズ、センチメント)
以上で、高確率で反転するレジサポを見つける方法の解説を終わります。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。