コロナショックの暴落は株式投資のチャンスです。でも「どの銘柄/ETFを買えばよい?」「もっと下げそうで怖い」という悩みがありますよね。先行きが不安な時期にこそ有利な投資方法と、専業投資家のポートフォリオを解説します。このページを読めば、迷わず今回の株価暴落で株式投資を始めることができるでしょう。
もくじ
コロナショックの暴落は投資チャンス【具体的な銘柄選びとタイミング】このページで分かること
コロナショックによる株の暴落を株式長期投資に活かすために僕が実践している方法が分かります。
結論から言うと、投資家であるあなたがやるべきことは
- 株価暴落の中で少しずつ買い進める
- 株価がいくら下がっても大歓迎できる仕組みを組み込む
- 長期的に高パフォーマンスが期待できるセクターへの投資を組み込む
では、具体的な方法を解説していきます。
【注意】
この記事は、あなたに投資行動を勧めるものではありません。専業投資家の僕がやっている投資方法を淡々と解説するだけです。投資は自己責任で。
コロナショックの暴落は投資チャンスなのか
コロナショックの暴落が投資チャンスなのか?
断言します。長期投資の目線で考えると大チャンスです。
持っている資金を全額オールインするには、まだ早いですが、少しずつ買い始めるには、大チャンス。
世界最強の投資家ウォーレン・バフェットさんもテレビのインタビューで「余裕で買ってますよ」って言ってました。
また、こちらも僕が尊敬する大投資家、ハワード・マークスさんも「少しずつ買うべきだと思う」とのこと。
ハワードマークスさんによると…
コロナショックの大暴落前、世界中の株価は明らかに割高だった。コロナショックの暴落で、適正な価格まで下がってきた。
ここで下げ止まるのか?それは誰にもわからない。私にもわからない。だから、少しずつ買い始めるだけ。
とのことです。
僕は投資歴20年の青二才ですが、僕も全くの同感です。
僕は3月13日時点で、余剰資金の30%ぐらいを長期投資ポートフォリオに投入しました。今後も下げる日に買い進めていきます。
コロナショックの大暴落で何を買うべきか
コロナショックの暴落で株を買うと決めたら、次は
- 何を買うか?
- 買うタイミングは?
です。
これらの疑問を解決するためには、自分なりの投資哲学を持つ必要があります。
僕の長期投資における投資哲学は以下のようなものです。
僕が株の長期投資で重視する考え方。
・世界中に分散投資
・時価総額でバランス
・配当重視のETFや銘柄組み込む
・派手で人気のセクターは敬遠
・皆が期待してる国は敬遠
・多国籍に活躍する地味な企業重視
・生活必需品を作っている有名ブランド重視一生持つ予定の長期投資の場合です。 pic.twitter.com/sQRJJZYPKf
— サンチャゴ@システムトレードと投資で自由に生きる (@TraderSantiago) March 3, 2020
- 世界中の株に分散投資(時価総額でバランス)
- 配当重視のETFや銘柄組み込む
- 派手で人気のセクターは敬遠
- 皆が期待してる国は敬遠
- 多国籍に活躍する地味な企業重視
- 生活必需品を作っている有名ブランド重視
- エネルギー関連セクター重視
こういった考え方で長期投資の投資先を決めています。
たくさんあってややこしいですか?大丈夫。
要は、以下の3つのことをするだけです。
- 世界中の株に分散投資するETFを買う
- 配当重視のETFを買う
- 長期的に安定した成績が出そうなセクターETFを買う
何を買うか?このETFがおすすめ
世界中の株に分散投資するETFを買う
一般投資家の長期投資において、まず最初に大切なことは、分散投資をすることです。
日本に住んでいると日本株だけで分散投資してしまいがちですが、それはダメです。日本株のパフォーマンスは非常に低いので。
安全に高いパフォーマンスを実現したいなら、必ず世界中の株に分散投資する必要があります。
ですので、まずは世界中の株に分散することを目的としたETFを2つご紹介します。
僕が買っている世界株ETFは以下の2つです。
VTI (バンガード・トータル・ストック・マーケットETF)米国株へ分散投資するETF
VEU (バンガード・FTSE・オールワールド(除く米国)ETF)世界中の株(米国以外、日本含む)への分散投資をするETF
この2つのETFを買っておけば、世界中の優良企業に分散投資することができます。
中には特定の個別株に集中投資すべきといったアドバイスをする人もいますが、僕は反対です。
なぜか?
長期投資は絶対に失敗が許されないからです。
期待できるとあなたが思う(もしくは誰かに勧められた)数銘柄を購入して、30年後に市場平均よりも良い成績を上げていたらそれは素晴らしいことです。
しかしあなたが選んだ銘柄のうちどれかが倒産してしまったら、それが致命傷になってしまいます。
一方、何百もの世界中の優良企業に分散して投資しているETF(VTIとVEU)を購入していれば、投資先企業のうちの何社かが倒産しても、トータルとしては大したことはありません。
VTIとVEUを買っておけば大きな失敗は絶対に起きないし、世界経済が成長して株価が上がっていけば、自分も必ずその恩恵を受けることができる状態を手に入れることができます。
しかし、これだけだと芸がありません。
僕はもう2つのことを実現しましょう。
- 株価がさらに下落し、長期間低迷すればするほど最終的に儲かる仕組みを組み込む
- 安定して成長しそうなセクターへの投資を少し増やしパフォーマンスを上げたい
2.配当重視のETFを買って不況大歓迎の投資家になる
コロナショックにより経済や株価の先行きへの不安がある今、この考え方がとても重要で、とても有効です。
配当重視のETFを買っておくことで、株価がさらに暴落して長い期間にわたって低迷すればするほど、最終的にはより儲かる仕組みを組み込むことができます。
仕組みは簡単。
配当金がたくさんもらえる → 株価が低迷している期間にたくさんの株数を買い増しできる → 保有株数が増えるので株価が上がった時の利益がすごい
株価が安くなればなるほど、そして安い期間が長期間になればなるほど、最終的に保有している株数が増えます。
保有している株数が増えると、10年後か15年後、世界経済が上向いて株価が上昇するとき、とんでもない利益が乗ってきます。
株価が大きく上昇する必要はありません。配当金を再投資して取得株数が2倍になっていれば、取得平均値に株価が戻るだけで100%の利益が出ていることになります。
これはあまり知られていないかもしれませんが、高配当再投資戦略は、購入後に株価が下がっている期間が長ければ長いほど、最終的な利益が大きくなります。
だから、「コロナショックでの株価の低迷が怖い」ではなく、「いくらでも好きなだけ低迷してね♥」という無敵のメンタルを手に入れることができるのです。
高配当戦略で買うべきETFは?
僕は以下の3つの高配当ETFを買っています。
- SPYD(SPYD SPDR ポートフォリオS&P 500 高配当株式ETF)
- SCHD(SCHWAB STRATEGI/US DIV EQUITY ETF)
- REET(ISHARES TR/GLB REIT ETF)
SPYDは、S&P500(米国版日経225みたいなもの)の中で高配当なトップ80を集めたETFです。
SCHDもSPYDと似ていて、米国株の中から高配当な100銘柄を集めたETFです。銘柄選考の条件は配当利回りだけではなく、ファンダメンタルズ分析の条件も多く含まれるため、SPYDとは異なる銘柄を組み込んでいます。
REETはREIT(不動産投資信託証券)に投資しているETFです。REETは高配当ですし株式とは違う値動きをする世界中の不動産を少しずつ買うようなものなので、高配当戦略には是非組み込みたいETFです。
コロナショックにおける最初の暴落が起きた直後(2020年3月15日現在)における配当利回りは以下の通りです。
SPYD 6.3%
SCHD 3.4%
REET 6.5%
あなたのやるべきことは、これらのETFをポートフォリオに組み込んでおき、配当が支払われるたびに同じETFに再投資していくだけです。
3.長期的に安定した成績が出そうなセクターETFを買う
長期投資で絶対に成功するための投資戦略は、ここまでに言及した戦略だけで十分です。
しかしあなたがさらにチャレンジャーな方なら、以下の戦略も検討してみる価値があります。
長期間にわたって市場を上回るリターンを期待できそうなセクターに特化したETFを追加します。
どんなセクターか?
- 生活必需品とヘルスケア
- 多国籍に活躍する大企業を集めたETF
- 敬遠されて特に安くなってるエネルギーセクターや航空業界のセクター
生活必需品とヘルスケア
過去を振り返ると、生活必需品セクターとヘルスケアセクターのリターンが高いことが分かっています。
最近はやりの、「有料で儲かる米国株教えます」といった情報商材で推奨される銘柄のほとんどはこのセクターの代表的な銘柄かと思います。
生活に必要な商品やヘルスケアの商品は景気が悪くなっても極端に落ち込むことは無いだろうし、ましては倒産するリスクはかなり低いはず。是非ポートフォリオに組み込んでおいてください。
生活必需品とヘルスケアセクターに投資するために僕が買ったのは以下のETFです。
XLV ヘルスケア・セレクト・セクター SPDR ファンド
VDC バンガード・米国生活必需品セクターETF
多国籍に活躍する大企業を集めたETF
今後ますます、先進国と発展途上国の差が縮まっていくことが予想されます。
そなると、米国内だけでビジネスをしている企業より、多国籍に活躍し、世界中で利益を稼いでいる多国籍企業が有利だと考えます。
そこで、多国籍企業だけを集めたETFに投資することにしました。
IOO(iシェアーズ グローバル 100 ETF)です。
これは多国籍企業100社からなる指数を目標としているETFで、世界中に拠点を持つ大企業だけが含まれています。
敬遠されて特に安くなってるエネルギーセクターや航空業界のセクター
現在、原油価格の値下がりによりエネルギーセクターの株価が大きく下げています。
コロナウィルスによる渡航禁止や渡航制限の措置により、航空業界セクターも非常に苦しい状況です。
これらのセクターの株価は、市場から嫌われて必要以上に売られ、実際の価値よりもかなり安くなっているかもしれません。
もしそうだとすれば、バーゲン価格で買えるわけなので、コロナショックが落ち着くころには大きな利益になっていそうです。
エネルギーセクターや航空業界セクターが全滅することは考えにくいので、これ以上大暴落するなら買いだと思います。
コロナショックがどれだけえらいことになるのか、まだだれにもわからない状況なのでリスクが高いですが、ポートフォリオに少しだけ組み込んでおくのは良いと思います。
XLE エネルギー・セレクト・セクター SPDR ファンド
JETS 航空業セクターETF
ポートフォリオの配分 何をどれだけ買うか
ここまでに解説してきたETFをどのような配分で買えばよいのでしょうか。
いろいろな考え方があると思いますが、僕の配分をここに書いておきます。
僕の長期ETF投資戦略のポートフォリオです。
米国株への分散投資 | VTI | 25% |
非米国株への分散投資 | VEU | 25% |
高配当 株投資 | SPYD | 10% |
高配当 株投資 | SCHD | 10% |
高配当 不動産投資 | REET | 10% |
多国籍企業 株投資 | IOO | 5% |
セクター選択型投資 | XLE/XLV/VDC/JETS etc… | 15% |
コロナショックをトリガーとして大不況に陥る可能性もあり、見通しが怪しいので高配当戦略に合計30%と多めに配分しています。
高配当銘柄を多く含んでいますので、不況で株価低迷が10年ぐらい続いたとしても配当金の再投資で株数を増やし続けて最終的には高いパフォーマンスが出せると思います。
コロナショックで投資するタイミング
最後にコロナショックにおける投資タイミングについて僕の考え方を解説します。
今の状況(2020年3月15日)は、歴史的急落が起き、各国政府や中央銀行の救済措置の発表で株価が少し戻しつつあるという状況です。
これから数日株価が上げるかもしれませんが、上がる株を焦って追いかけるようにして買うのや良くありません。高い値段で買うことになります。
悪いニュースが出て、世界中が悲観的になっている日に分割して買っていくのが良いです。他のトレーダーが株を投げ売りしている時に買うのです。
株価チャートで見るとこういう日です。
チャートを見ていなくても、ニュースが全面的にネガティブなら買っていいと思います。
コロナウィルスショックはまだ落ち着いていませんので、感染者数の増加など悪いニュースが出てくる可能性が高いです。
「米国株が1500ドルの下落!」
といったニュースが出る日に買っていくということです。
僕はそうやってすでに30%の資金をポートフォリオに投入しました。今後も暴落する日を狙ってどんどん買っていく予定です。
コロナショックの暴落は投資チャンス【具体的な銘柄/ETF選びとタイミング】まとめ
コロナショックの株価暴落は投資チャンスである。
まだ全資金をオールインするのは早いが、少しずつ買っていくのが強い投資家。
投資哲学を持って投資先を決める。サンチャゴの長期投資哲学は…
- 世界中の株に分散投資(時価総額でバランス)
- 配当重視のETFや銘柄組み込む
- 派手で人気のセクターは敬遠
- 皆が期待してる国は敬遠
- 多国籍に活躍する地味な企業重視
- 生活必需品を作っている有名ブランド重視
- エネルギー関連セクター重視
以下の3つのことをするだけ.
- 世界中の株に分散投資するETFを買う
- 配当重視のETFを買う
- 長期的に安定した成績が出そうなセクターETFを選んで買う
ETFを買うタイミングは、世界中が悲観的なニュース全面になり、株が大暴落する日に逆張りで買う。
以上でコロナショックの暴落は投資チャンス【具体的な銘柄/ETF選びとタイミング】の解説を終わります。