コロナショックによる史上最速の株価大暴落の後、今度は史上最速の株価回復となっています。コロナショックは終息したのか?いつ株やETFを買えばよいのか?と悩んでいる投資初心者に向けた記事です。
もくじ
コロナショックは終息したのか?株・ETFを買うタイミングで悩んでいる人へ
株式市場におけるコロナショックは終息したのでしょうか?株価を底を打ったのでしょうか?
その答えは誰にもわかりません。
世界最高の投資家であるウォーレン・バフェットにも分からないし、米国の中央銀行総裁のパウエルさんにも分かりません。誰にも分からないのです。
今あなたが直面している問題は、いま株やETFを買うべきか?ということです。
今、米国株のチャートはこんな感じです。
史上最高の投資家であるウォーレン・バフェットも、世界中の有名な投資家たちも、そして僕のようなベテラン一般投資家も、ほとんどのベテラン投資家は、先月の大暴落の中ですでに資金の50%~80%の資金を投資済みだと思われます。
僕もすでに75%程度の資金を3月中旬から末にかけての株式相場下落の中で世界中のETFに投入しています。
中には、まだ株やETFを少しも買っていない人もいると思います。
彼らの言い分はこうです。
「コロナショックは収まっていない。」
「まだまだ武漢ウィルスの死者数は増えているし、ロックダウンも解かれていないし、世界中の企業の売上は落ちてくるだろうから、株価はまだまだ下げるはずだ。」
確かにその予測が正しく、まだまだ株価が下げるかもしれません。
しかし、意外と高い確率で、このままV字回復してしまうというシナリオもあり得ると思います。
いま世界中の一般投資家にアンケートをしたら、「まだまだ株は下げる」と答える人が95%ぐらいではないでしょうか。
だったら逆にいったん上げてしまうかもしれないと、僕なんかは思います。
相場というのは、大部分の人が思っていること、期待していることの真逆に一旦動く性質があるからです。
とはいえ、どうなるかは本当に誰にもわかりません。
一つだけ言えるのは、「まだまだ下げるかもしれないリスク」を回避するために、3月の大暴落で一切株やETFを買わなかった人は、「買いチャンスを逃すかもしれない」というリスクを最大限にとってしまったと言えます。
投資における「相反する2つのリスク」
投資タイミングについて深く考えると、2つのリスクがあることが分かります。
- 投資チャンスを逃してしまうリスク
- 買った後まだまだ下げてしまうリスク
投資でもトレードでも、何かを買うタイミングを追求しようとしたら、この2つのリスクが常に付きまといます。
そしてこの2つのリスクは、どちらかのリスクを回避すれば、どちらかのリスクを負ってしまいます。
例えば、投資チャンスを逃してしまうリスクを回避したいなら、価格がいくらであれ今すぐに買ってしまうこと解決します。しかしその一方、買った後でまだまだ下げてしまうリスクを負うことになります。
逆に、買った後でまだまだ下げてしまうリスクを回避するには、たとえば「リーマンショックの時の下落幅で下げるまでは買わない」といったルールに従えばかなりの程度成功すると思います。しかしその一方で、もしそこまで下げてくれなければ、投資チャンスを逃してしまうことになります。
この2つのリスクを同時に、しかも完璧に回避する方法を開発した人は今のところ誰もいません。
となると、ある程度のところで、相反するこの2つのリスクの折り合いをつけて投資タイミングを考える必要があるというのが分かります。
株やETFに投資するタイミングの解決策
解決策は1つだと思います。
世界最高の投資家であるウォーレン・バフェットも、ハワード・マークスも、その他世界中の最強の投資家たちも、そして僕のようなベテラン一般投資家もみんなやっていることです。
それは、世界中が悲観的になって株を投げ売りし始めたら、それが底値かどうか分からなくても、毎日下げるたびに分割して買っていくことです。
そのタイミングは、どのニュースを見ても「株価大暴落」「市場X番目の下落幅」みたいなトピックでいっぱいになっている日です。
もしくくは、高値から15%~20%ぐらい下落したところから下げるたびに少しずつ買い増ししていくようにあらかじめ指値注文を入れておくという方法もありだと思います。
キャッシュがある限りは下げるたびに買い増し続けます。
そしてやがてキャッシュが底をついたら、相場のことを見るのをやめ、株・ETFのことは忘れてしまいます。それ以上下げようがもう関係なしです。
あとは配当金が入ってくるたびに、同じ銘柄に再投資することを続けるだけです。
そして30年後、老後の人生が始まるときに現金化したら、少なくとも投資金額の5、6倍、運が良ければ10倍以上になっていることが期待できます。
前回の暴落で買いそびれたあなたが今どうすべきか
2020年4月9日現在、世界中の株価は大方の予想に反して、急激に回復しています。
3月の株価大暴落のタイミングで株やETFを買いそびれた人は、今買うべきでしょうか?
長期投資なら少しは買うべき
これだけ上げた後に買うんだったら、下げてるときに買えよ!っていうのは確かにあります。
しかし株の保有期間が20年とか30年を予定しているなら、今すぐでも資金の一部で買うのが良いと思います。
そもそも、バフェット氏などの大物投資家が今回の大暴落で買い始めたのは2月頃。今の値段よりもだいぶ高い位置から買い始めています。
専業投資家の僕が本格的に買い始めたのは2月28日です。
僕は各種株式ETFで、高値から15%下げた位置から下に段階的な指値買いを常に入れています。
先週の下落でほとんどの株式ETFで-15%の位置での指値が刺さりました。
株はまだまだ下げると予想しているのですが、一生持つ予定の長期投資戦略はここら辺から少しずつ買っていきます。
— サンチャゴ@システムトレードと投資で自由に生きる (@TraderSantiago) March 3, 2020
チャートで見るとこの辺です。
今の位置は、バフェット氏などの大口投資家が買い始めた位置(2月半ば~末ごろの価格)27000ドルあたりに比べると、まだ23000ドル程度なので、今買うのでも高すぎることはないと言えます。
今の価格で買い始める。そしてさらに下げた場合に残りの資金で買い増しする。というのは良い戦略ではないでしょうか。
そうすることで、このままV字回復してしまう場合に何も持っていない、つまり買いチャンスを完全に逃してしまうというリスクを排除し、まだまだ下げる場合に買うためのキャッシュも残しておくことができます。そしてなにより、バフェット氏などの大口投資家と同じような価格で株やETFを買い進めているという安心感があります。
今、日本政府をはじめ世界中の政府や中央銀行が税金や国債発行で調達した資金を使って株を買い支えています。要するに、みんなのお金を使って「株を持っている人」を救済しようとしているわけです。そんな時に株を少しも持っていないなんてバカげていると思いませんか?僕はバカげていると思います。
可能性は低いと思いますが、もし仮にこのまま株価はV字回復し、QE(量的緩和)が行き過ぎていたために超インフレ、超株高の収拾がつかないような事態になったら、株を持っていない人は悲劇です。
コロナウィルスの影響で長い長い株価低迷が続くとほとんどの人が思っていますが、その可能性しか見ず、それが100%起きると決めつけるのは危険です。
僕は下落するたびに買い下がっていたので、取得平均値は21000ドル程度です。また安値を下回って下落する場合には残りの25%のキャッシュを投入してさらに買い下がります。
短期投資で買うなら遅すぎる
もしあなたが、数週間ぐらい保有して短期で利食いしたいと思っている短期投資なのであれあば、今はやめた方がいいかもしれません。
今のような、先行きが見えず、ボラティリティーが上がってる状況では、極端な値動きをした際に逆張りでエントリーする方が勝ちやすいからです。
今はかなり上がってしまっている状態なので、短期投資であれば、どちらかというと、安値で買った株の利食いを考え始めるタイミングです。
僕も長期投資として底値付近で買った株にあまりにも短期間で大きな利益が乗っているので、一部利食いしようかと思ってしまうぐらいです。
短期投資で買う場合でも、長期でも同じ戦略になってしまいますが、世界中が総悲観になり、株価が大幅に大暴落する中で買う、そして世界中が楽観的になった時に売るというのがベストプラクティスではないかと思います。
コロナショックで株やETFを買うタイミング まとめ
- 株式市場の大底をあらかじめ知ることは誰にもできない
- 投資タイミングには相反する2つのリスクがある(両方避けることはできない)
- 1.投資チャンスを見逃すリスク
- 2.買うのが早すぎるリスク
- 解決策は株やETFの実際的価値に対して割安になれば買い始める
- 最強の投資家たちは、株やETFを相場全体が悲観的になって下げている時に分割して買う
- 4月9日現在、まだバフェットや世界中の大物投資家が買い始めた価格よりも安いのだから今から分割で買い始めるのはありかも
コロナショックにおいて、株やETFを長期投資として買うタイミングについての解説を終わります。