こんにちは。今日は米国株市場の中で「小型株の動き」「AI関連銘柄の失速」「資源やインフラ株の強さ」といったトピックを整理してみます。指標や用語も出てきますが、初心者の方にも分かりやすいように補足を入れていきますね。
小型株が主導した下げ
主要株価指数はそろって下落しました。ナスダック総合は前日に続いて0.3%の下げ、S&P500も0.3%安、ダウ平均も0.4%の下落です。特にラッセル2000(小型株指数)は1%を超える上げを途中で失い、最終的には0.9%のマイナスで引けました。
ただし、全体としてはまだ短期の移動平均線や中期移動平均線の上に位置しており、中期的な上昇トレンドは維持されています。
「割高感」と金融安定リスク
米連邦準備制度(FRB)のパウエル議長は「株式市場はかなり高く評価されている」と発言しました。ただし同時に「金融安定リスクは高まっていない」とも述べています。つまり、バブル崩壊のような危険水域まではいっていない、という感じでしょうか。
実際に、S&P500の先行PER(株価収益率)は22.8倍と高水準ですが、2000年のITバブル時は25倍を超えていました。ナスダック100の200日線からの乖離も現在は13%程度で、バブル時の56%に比べればまだ余裕があります。
AI関連株の調整
AI関連の主力株に疲れが見え始めました。半導体のアステラ・ラボ(ALAB)は、わずか数週間で急騰した後に15%以上急落し、短期移動平均線を割り込みました。
固体酸化物燃料電池(SOFC:Solid Oxide Fuel Cell)技術のブルーム・エナジー(BE)も2日で20%下落しています。
強気相場の中でも「一部の人気株が先に息切れする」というのはよくあるパターンです。短期で大きく上げすぎた分の反動と見ることもできます。
資源・インフラ株の強さ
一方で、資源やインフラ関連株には資金が流れました。原油先物は2.2%上昇し、石炭株や太陽光関連、国際的な石油・ガス企業も上昇しました。自動車や医療関連、化学といった業種も市場全体の下げを打ち消す動きが見られました。
米国政府の財政赤字が続く中で、公共投資やエネルギー関連支出が下支えとなりやすいのも背景にあります。これらのセクターは「政府の支出の恩恵を受けやすい分野」と言えます。
まとめ
米国株市場は、小型株の下げやAI関連株の調整で少し不安定さを見せました。ただし、大きなトレンドは維持されており、資源やインフラなどの分野には資金が流れ込んでいます。