一目均衡表は勝てるか 第4回 雲抜けでドテン売買を全通貨ペアでバックテスト

一目均衡表の遅行線(遅行スパン)

「雲抜けで買おう!」なんて思っていませんか?この記事を読んだら気が変わるでしょう。今回は一目均衡表の「雲抜け」を使ったストラテジーを全通貨ペアでバックテストします。雲抜けは一目均衡表の要素の中で最も人気がありますが、雲だけを使った売買手法は実際にFXで勝てるのでしょうか。

一目均衡表の遅行線(遅行スパン)

一目均衡表の雲とは

一目均衡表の雲とは、先行スパン1と先行スパン2という2本のラインに囲まれたエリアのことです。

一目均衡表の雲

一目均衡表と聞くと、「雲」のことを真っ先に思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。それほど知名度も高く人気のある指標です。

多くの人に意識されている雲ですから、雲だけを使った売買手法に優位性があるかもしれません。

先行スパン1と先行スパン2はそれぞれ以下のような計算で求めることが出来き、この2本のラインで囲まれた領域を「雲」と呼びます。 

  • 先行スパン1 ・・・基準線と転換線の中心を26本先に表示した線
  • 先行スパン2 ・・・過去52本の高値と安値の中心を26本先に表示した線

現在の値を26本先の将来のチャートの位置にずらして表示するというのが先行スパンの特徴です。遅行線は過去にずらすので、その真逆ですね。

現在の値を過去にずらしたり未来にずらして表示するのが一目均衡表の特徴と言えます。

一目均衡表の雲抜けでドテン売買を全通貨ペアでバックテスト

ではいよいよ、一目均衡表の雲抜けを使った売買手法をバックテストします。

一目均衡表の雲抜けとは

先行スパン1と先行スパン2の間のエリアである「雲」をローソク足が上に抜けることを雲抜けといい、買いシグナルとなります。

また、雲をローソク足が上から下に抜けることも雲抜けであり、こちらは売りシグナルとなります。

以下の画像ようにローソク足の終値が雲を上抜けると買いサインとなります。[①]

買いサインが発生すると次の足の始値で買いエントリーをします。

逆にローソク足の終値が雲を下抜けると売りサインとなります。[②]

売りサインが発生すると次の足の始値で持っていた買いポジションを決済し、新たに売りエントリーをします。

 

検証結果

検証結果を見てください。もう面白いぐらいに負けています。28通貨中22通貨でマイナスとなりました。

勝率はなんと驚愕の23%!

たまたま調子が悪くて短期間だけ低い勝率になったということではありません。全通貨ペア過去30年の日足でバックテストした結果が勝率23%です

また、1トレード当たり27.8米ドル負けていく計算になります。

損益曲線を見ても、金融危機で強い下降トレンドが出ていた2009年頃以外は、綺麗な右肩下がりになっています。

これはもうれっきとした逆シグナルとしか言いようがありません。(逆に売買すると、綺麗な右肩上がりになっていたことになります)

雲抜けが起きたら、順張りでトレンドの方向にエントリーするのではなく、持っているポジションを利食いするか、逆張りを検討した方が良いということになるようです。

雲抜け おわりに

雲抜けでドテン売買すると勝率が23%程度、割ときれいな右肩下がりの資産曲線になるという、雲抜けファンの方にとっては残念な結果になりました。

しかし、一目均衡表にはまだ最後の砦があります。

負ける売買シグナルを3つ組み合わせると勝てるようになるか?

それとも、さらに逆シグナルっぷりがパワーアップするのか?

次の記事で明らかにしたいと思います。

以上で、一目均衡表の雲抜けで売買したら勝てるか?を全通貨ペアでバックテストの解説を終わります。

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この記事を書いた人

圧倒的な熱量で世界の相場を毎日14時間以上監視している専業トレーダーです。トレード、バックテスト、調査で得た学びを初心者の方にもわかりやすく発信しています。