FXで今出ているトレンドに乗るべきか判断できますか?絶対に逃すべきではないクオリティーの高いトレンドを判断する4つの方法を専業トレーダーが分かりやすく解説します。特にデイトレードやスキャルピングのような短期トレードにおいて「今日やるべきか?」の判断方法が明確に分かります。
もくじ
陣地のクオリテイーを判断できればトレンドの判断が上手くなる
FXのトレンドのクオリテイーを判断するには、買いと売りの陣地のクオリティーを判断するのが効果的です。
買いの陣地と売りの陣地というのは、ブレークアウトによって形成されるということを解説しました。
FXのチャート上でブレークアウトはいたるところで起きているので、陣地はいたるところで形成されています。
でも、全ての陣地が同じように有効なわけではありません。
クオリティーが高くて強い陣地と、クオリティーが低くて弱い陣地というのがあります。
クオリティーの高い強い陣地を見分ける方法を解説します。それができたら、今出ているトレンドの方向にエントリーすべきなのかを判断することができるようになります。
FXのデイトレードやスキャルピングで特に上手くいく方法なので短期トレーダーの方は必読です。
トレンドの強さを判断するための「陣地」の4要素
買いや売りの陣地の強さを判断する4つの要素があります。デイトレードにおけるトレンド強弱の判断で最も重視すべき4つの要素です。
- 力強い値動き
- 指標発表を伴うか
- 反対方向へのだまし
- セッションブレークアウトを伴うか
この4つです。この4つの要素のいくつかを満たすブレークアウトが起きている場合、その陣地は強いということが明確であり、そのトレンドは逃すべからず、ということになります。
一つ一つ解説していきましょう。
1.力強い値動き
先ずは最も簡単で重要なこと、力強い値動きから。
周りよりもひときわ目立つ強い値動きで意識されているラインを抜けてきたなら、そのブレークアウトで形成される陣地は強いことが分かります。
これは簡単ですね。
2.指標発表を伴うブレークアウト
強い上昇や下落でブレークアウトが起きている時(起きそうなとき)、FXカレンダーを確認してください。
ブレークアウトの方向性を示す指標発表やニュースが出ているなら、そのブレークアウトで形成される陣地の信憑性が高まります。
例えば、USDCHFのチャートで上方向にブレークアウトが起きているなら、USD(米ドル)が強いという意味ないの指標発表やCHF(スイスフラン)が弱い意味合いのニュース発表があるなら、その上昇にはファンダメンタルズの裏付けがあるということになります。
今ちょうどUSDCHFが上方向にブレークアウトしています。
FXカレンダー(重要度の高いもの)を見ると、USDの強さを説明できる指標発表が直近で2つ連続して出ていました。
このような場合、USDCHFにおける買いチームに一票と考えることができます。
3.反対方向へのだまし
上方向にブレークアウトが起きて買いの陣地を形成する際、その直前に反対方向へのだましが起きていたなら、上方向への強さを助長します。
このチャートは上にブレークアウトしていますが、ブレークアウトする直前に下方向にだましのブレークアウトが出ていたのがお分かりになると思います。
こういった反対方向へのだましの後のブレークアウトで形成される陣地はその強さにプラスアルファーの信憑性が伴います。
4.セッションブレークアウトを伴う
4つめは、セッション高安値のブレークアウトです。これはデイトレードやスキャルピングにおいてとても重要なので、デイトレーダーやスキャルパーの方は絶対にマスターしてください。
セッションブレークアウトとは、直前のセッションの高値か安値をブレークアウトすることです。
株のデイトレードであればセッションは1日に1つだけなのですが、FXの場合はアジアセッション、ロンドンセッション、ニューヨークセッションと3つのセッションがあるので、直近のセッションというのは今どのセッションでトレードしているかのよって違います。
もしあなたが日本時間の夕方~深夜ぐらいの時間、つまりロンドンセッションでデイトレードをするなら、その直前のアジアセッションの高安値をブレークアウトするのがセッションブレークアウトです。
1日の中でFXの本番はロンドンセッションですので、基本的にはセッションブレークアウトというと、それは多くの場合アジアセッションのブレークアウトを意味します。
アジアセッションの高安値は手動で水平線を引いても良いのですが、僕が使っているTradingViewには便利なインジケーターがあります。
AsiaSessionHighLowMidLinesです。
このインジケーターを使うと、チャート上でアジアセッションの位置を点線で囲ってくれます。ですのでアジアセッションの高値と安値を一瞬でビジュアル的に把握できます。
アジアセッションの高値のブレークアウトが起きているのがお分かりかと思います。
そしてこのアジアセッションのブレークアウトは、数日前からもともと意識されていた高値のブレークアウトとかぶっています。
このようなブレークアウトは信憑性があるので、ここで形成される買いの陣地は強いということが言えます。
同時に起きると強い陣地 → 良いトレンド
- 力強い値動き
- 指標発表を伴うか
- 反対方向へのだまし
- セッションブレークアウトを伴うか
この4つのうち複数の条件を同時に満たす場合には強い陣地が形成され、良いトレンドが出やすくなります。
ということは、自信をもってFXのデイトレードやスキャルピングのエントリーを狙っていけるということです。
動画解説:FXの陣地の強さを判断して「今日デイトレすべきか?」判断する方法
以上で、FXのトレンド判断に使えるスキル、買いの陣地と売りの陣地の強さを判断する方法の解説を終わります。