今日の投資情報 2025-09-06|雇用悪化と金利低下、注目の住宅株とゴールドの動き

今日の投資情報2025年9月6日

こんばんは。昨日は米国の雇用統計(NFP)が発表されて、マーケットは一気にざわつきました。今日はその影響や、今の相場で注目されているテーマを、初心者の方にもわかりやすくお話ししていきます。


目次

米国雇用の急速な悪化

昨日のNFPは「弱いだろう」という予想をさらに下回る数字でした。しかもJOLTS(求人件数)、ADP雇用統計、失業保険申請まで全部悪くて、労働市場が一斉に悪化しているのがはっきりしました。アメリカは消費が経済の7割を占める国なので、雇用が冷えるとそのまま景気全体のブレーキになるのは避けられません。

当然ながらFRBの9月利下げはほぼ確実とみられています。ここで初心者が混乱しやすいのは「雇用が悪いのになぜ株や債券が上がるの?」という点。これは「景気悪化 → 利下げ → お金が借りやすくなる → 株や債券に追い風」という考え方が働いているからです。つまり、悪いニュースが一部では良いニュースになる。相場ってややこしいですが、こうした二面性が常にあるんですよね。

 


PPIとCPIの順番が逆になる特別な週

来週はインフレ指標の発表順が普段と逆になります。いつもはCPI(消費者物価指数)が先に出るのに、今回はPPI(生産者物価指数)が先。そのため「PPIがCPIの先行ヒントになるのでは?」と注目が集まっています。

PPIは企業の仕入れコスト、CPIは消費者が払う価格。仕入れが上がればいずれ消費者価格に波及するので、方向がそろえばCPIの動きを先取りできることがあります。逆に数字がちぐはぐだと役に立たないことも。いつもなら脇役のPPIが、今回は主役級になるかもしれません。


カナダ経済の深刻な悪化

カナダの経済もなかなか厳しいです。GDPは3か月連続でマイナス成長、住宅価格はピークから下落、失業率は7.1%に悪化。移民の流入も減っていて、これまでの「人口増が経済を支える」構図も揺らいでいます。

カナダは住宅市場への依存度がとても高く、家の値段が下がると家計の消費も銀行の健全性も一気に冷え込む傾向があります。これって日本のバブル崩壊後に少し似ていますよね。市場はまだカナダ経済の悪さを完全には織り込んでいないので、今後も注目されそうです。


ゴールドの強気シナリオ

ゴールドは長い三角持ち合いを上抜けして、いよいよ強気ムードが高まっています。3450ドルをしっかりキープできるかが分かれ道。ここを維持できれば、本格的な上昇トレンドに入る可能性が出てきます。

雇用が悪化 → 利下げ期待 → 金利低下。この流れはゴールドにとって追い風です。利息が付かないのが金の弱点ですが、金利が下がればそのデメリットが小さくなります。さらに「安全資産」としての需要も高まりやすい。なので、今は金に注目が集まるのも納得です。

私自身はゴールドの長期トレードのポジションを利食いに入っていますが、1時間足や4時間足の短期スイングでは逆に買いを狙っています。

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米国株の難しさ

株式市場は今とても判断が難しいです。利下げがあるなら株に追い風ですが、同時に「景気後退が迫っているのでは?」という不安も強まっています。つまり「悪いニュースは良いニュース」でもあり、「悪いニュースはやっぱり悪いニュース」でもあるわけです。

こんなときは指数を丸ごと見るよりも、セクターごとの温度差に注目するのが大事。住宅株や不動産株は金利低下の恩恵で元気ですが、銀行株やエネルギー株は景気減速でしんどそう。この「ばらつき」をどう見るかがカギになります。


金利と債券市場の動き

米10年国債利回りは4.10%まで低下していて、ここは過去にも何度も止まってきた水準です。債券ETFのTLTでいうと88〜90ドルあたりがその節目。今はちょうどその壁を試しているところです。

もしここを上抜けできれば、金利はさらに下がり、債券価格は上がるシナリオが広がります。逆にまた跳ね返されれば「やっぱり金利4.1%は底堅い」と見られて、債券は再び売られる可能性も。どちらに転ぶか、来週のインフレ指標が大きなカギを握りそうです。

ちなみに昨夜はNFPの前に宝くじ的にTLTプットを宝くじ的に買ってみましたが、撃沈しました。今回のNFPの結果を受け、TLTロングを狙ってみる方針でいます。


個別株テーマの温度差

個別株の世界では、AI関連株と住宅株の明暗が分かれています。C3.aiは決算が弱く、NVIDIAも競争激化で少し重たい動き。一方で住宅関連のRocketやOpendoorは、金利低下と政府支援期待で勢いがあります。

「テーマ株」というのはその時々の流行です。去年はAIブームで一気に資金が集まりましたが、今は少し鮮度が落ちています。逆に住宅は政策の後押しと金利低下が合わさって注目されるテーマに。こういう資金の流れを感じ取るのが大事ですね。


まとめ

昨日のNFPで雇用悪化がはっきりして、利下げはもう避けられない流れになりました。来週はPPIとCPIが相場を動かすメインイベントです。カナダ経済は苦しく、ゴールドは強気ムード。株はセクターごとに温度差があり、債券は大きな節目を試しています。

ざっくり言えば、「雇用の悪化」「金利低下」「セクターごとの強弱」という3つのテーマを押さえておけば、今の相場環境がだいぶ見やすくなると思います。


締めの一言

「悪いニュースが良いニュース」って相場の世界は本当に不思議ですよね。知り合いにちょっと話すなら「雇用が弱くて金利が下がるから、今は住宅株やゴールドが注目されてるんだって」と言えば、それだけでマーケット通っぽい会話になるかも。

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この記事を書いた人

圧倒的な熱量で世界の相場を毎日14時間以上監視している専業トレーダーです。トレード、バックテスト、調査で得た学びを初心者の方にもわかりやすく発信しています。

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