今日の投資情報 2025-09-08|2017年との比較とトランプ当選後のパターン

2016年末から2017にかけてのドルインデックス

今回は「2017年の景気展開と2025年の動きがどこまで似ているのか?」というテーマで書いてみます。マクロ経済は一度きりの出来事ではなく、似たようなパターンが繰り返されることがあります。過去と現在を比べることで、今の局面を少し違った角度から眺められるかもしれません。


目次

2017年の展開を振り返る

当時の状況

2017年のアメリカ経済は、年初にややつまずきました。2016年末からドル高が進んでいたため、2017年第1四半期(Q1)の経済データは弱めに出ていました。ところが春以降にドル安へと流れが変わり、金融環境が緩んだこともあって、景気指標は力強く回復していきました。

2016年~2017年にかけてのドルインデックスの値動き

米国株はほぼ一方的に上げていました。

2017年の米国株の動き

ドルが高いと輸出が不利になり、企業収益や新興国市場にも下押し圧力がかかります。しかし、ドル安に反転すると外需が改善し、米国企業の利益も支えられます。結果として、2017年は「Q1は弱い → Q2以降は改善」という展開でした。

ドル高とは、米ドルの価値が他の通貨に比べて強くなること。ドルが強すぎると、輸出企業は製品価格が相対的に高くなり、売上が落ちやすくなります。逆にドル安は輸出に追い風になります。

2025年の動きと類似点

現状

2025年も、年初のQ1にかけて経済指標は弱めでした。ISM(米製造業の景況感指数)やS&P Global PMI(購買担当者景気指数)でも縮小傾向が見られました。背景には2024年後半からのドル高があります。ドルが強まったことで、企業収益や新興国の需要が抑制されたのです。

2024年末から2025にかけてのドルインデックス

ところが春以降は金融環境が緩み、ドルもやや安方向に傾きました。それに伴い、景気指標は改善に転じています。この「Q1は弱く、その後改善」という流れは2017年と非常に似ています。

2025年の米国株は、春に大きく下げましたが、そこから急回復して上げ続けています。

2025年の米国株

ISMやPMIは企業へのアンケート調査を基に作られる景気指標で、50を境に拡張と縮小を判断します。Q1に50未満が続いたあと、改善してくると「景気が底打ちしたのでは」と見られやすくなります。

違いもあることに注意

現状

ただし、2017年と2025年が完全に同じではありません。当時はインフレ圧力が弱く、金融政策も落ち着いていました。今はCPI(消費者物価指数)がまだ十分に落ち着いていないため、FRB(米連邦準備制度)は利下げに慎重な姿勢を保ってきました。それゆえ2025年Q1は株価が不安定だったと言えます。

背景

つまり、景気の流れが似ているとはいえ、今回は「インフレがくすぶっている」「地政学リスクもある」といった条件付きの展開です。2017年の完全なコピーではないことに注意が必要です。

とはいえ私自身は、米ドルの動きが似ていることや、利下げがほぼ確定したことなどから、2025年~2026年にかけては2017~2018年初頭のようなクライマックス的な上昇が出る可能性を考え、ヘッジで防御しつつも比較的積極的に米国株で勝負しています。

マクロ経済では「過去に似ているパターン」を参考にすることは多いですが、常に「同じではない」という視点が大切です。違いを意識することで、過去の知識を上手に活かせます。

まとめ

2017年は「ドル高でQ1が弱い → ドル安と流動性改善でその後上振れ」という展開でした。2025年も同じように「Q1が弱く、その後改善」という流れをたどっています。ただし今回はインフレリスクが残っている点で異なります。似たパターンを参考にしつつも、条件の違いを頭に入れておくと冷静に判断できそうです。


今日のネタ

知り合いに話すならこんな一言で。
「2017年のアメリカ景気って、年初にちょっと弱かったけど春から盛り返したんだよ。実は2025年も同じ流れになってて、でも今回はインフレが残ってるから“完全コピーじゃない”とはいえ、ここからさらに上げるかもしれないね?」なんてどうでしょう?

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この記事を書いた人

圧倒的な熱量で世界の相場を毎日14時間以上監視している専業トレーダーです。トレード、バックテスト、調査で得た学びを初心者の方にもわかりやすく発信しています。

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