FXのデイトレードにおける最適なチャートの時間足の選び方を解説します。このページを最後まで読むと、マルチタイムフレーム分析で下位足や上位足の時間足をどのように設定したらよいか、その根拠まで明確に理解できます。そしてあなたは下の時間足のトレーダーを上手に狩れるトレーダーになれるでしょう。動画も使って分かりやすく解説します。
もくじ
FXのデイトレードにおける最適な時間足の選び方(マルチタイムフレーム分析)
デイトレでもスイングでも、複数の時間足を見ることが重要です。
複数の時間足を見ることをマルチタイムフレーム分析と呼びます。この記事ではそのマルチタイムフレーム分析をする意味と、最適な時間足の選び方や組み合わせを分かりやすく解説します。
時間足とは
時間足とは何かというと、ローソク足1本1本の時間の事です。
僕がFXのチャート分析に使っているトレーディングビューだとここで時間足を選択することができます。
1分3分15分…
1時間2時間3時間
日足、週足、月足…
どんな時間足でも好きなように設定することができます。
僕が使っているチャートソフトのTradingViewでは、10秒足などというとてつもなく小さな時間足も表示できます。
今回はFXのデイトレードとうことで、1日の中でエントリーから決済までを完結させますので、時間足は短いものを選択することになります。
デイトレードの時間足としては、たいていの場合3分~15分足を中心に使っていく場合がほとんどです。
FXデイトレード初心者は、まずは2つの時間足から見るのがおすすめ
FXデイトレードの初心者の方は、2つの時間足を見るところから始めてください。
こんな感じで2つのチャートを並べ、2つのチャートの時間足設定を少しずらすようにして複数の時間足チャートを観察します。
2つの時間足の組み合わせは色々と考えられますが、いくつかのおすすめの組み合わせがあります。
2つの時間足を見るといいましたが、時間足の設定が大きいほうがメインの時間足。小さい(短い)方が下位足と呼ぶことにしましょう。
メインの時間足でトレンドの分析などを行い、下位足では細かい値動きを見てエントリータイミングを取ります。
2つの時間足の組み合わせは色々考えられるのですが、法則があります。
2枚のチャートの時間足の倍率を4~6倍程度にするのがコツです。
時間足の小さいほうのチャートが3分足なら、大きい方は15分足ですね。これだと時間足の差は5倍です。
どんな組み合わせを選ぶべきでしょうか?
FXデイトレードでおすすめな時間足の組み合わせ
FXデイトレードの場合は、まず15分と3分の組み合わせがお勧めです。
メインが15分で、下位足が3分ですね。
3分足が表示できないMT4の場合は15分足と5分足の組み合わせでも大丈夫です。
この組み合わせは、ロンドンセッションやNYセッションの3、4時間だけ集中してデイトレードをしたいといったデイトレーダーに最適です。
複数の通貨ペアを監視する場合、たいてい1セッションで数回のエントリーチャンスが来ます。
時間足が短いと狙える利食い値幅も小さくなるので、対象となるのはスプレッドの狭い主要通貨の組み合わせの通貨ペアだけとなります。
ゆったり目のFXデイトレードの場合にお勧めな時間足の組み合わせ
次に、もう少しゆったりめのデイトレードがしたい場合は、メインが1時間足で下位足が15分足の組み合わせもお勧めです。
1時間足がメインの場合は、たくさんの通貨ペアを監視するなら1日に1、2回はエントリーチャンスがあります。
時間足が長くなるとスプレッドが多少広くても大丈夫なので、トレード対象となる通貨ペアの幅も広がります。
FXスイングトレードや長期トレードにお勧めな時間足の組み合わせ
4時間足と1時間足の組み合わせや、4時間足と日足の組み合わせになると日をまたいでポジションを保持するスイングトレードになってきます。
日足と週足の組み合わせになると、かなりゆったりしたスイングトレードというか長期トレードになるので、FXだけではなく株も並行してトレードするといったことができます。
もしあなたが専業トレーダーなら、1つの組み合わせに特化する必要はなく、日足と4時間足を使ったスイングトレードをしながら、時間があるときは3分と15分のデイトレードを行うというのもありです。
2つの時間足を見るべき理由
次に、なぜFXのデイトレードでわざわざ2つの時間足を見る必要があるのかを解説します。
まず大切なことを理解しましょう。
それぞれの時間足にその時間足を支配する大口プレーヤーがいるとうことです。
仮に15分足をメインの時間足としてトレードするなら、15分足チャートにいる大口プレーヤーと同じ方向にエントリーを狙います。
15分足で活動している大口プレーヤーの餌食になるのは、1段階下の時間足である3分足で間違った方向にエントリーしてしまう負け組トレーダーです。
大口プレーヤーは、1段階下の時間足で間違った方向にエントリーするトレーダーを餌食にするのです。
ですから、僕たちがFXのデイトレードでメインの時間足チャートの他に1段階下の下位足も同時に見るべき理由はそこにあります。
下位足の負け組トレーダー(餌食)を探すためです。
例えばこのチャートを見てください。
左がメインの15分足、右が下位足の3分足です。
15分足は明確な上昇トレンドになっているので積極的に売りを狙いたい形にはなっていません。
しかし右の3分足では、そこだけ見ていると下降トレンドになっていて売りたくなるような形になっています。
15分足をメインの時間足としてトレードするあなたは、以下のような目線で3分足を見てください。
- 3分足で買いポジションを持っている人が買いポジションを投げたくなるのはどこか?
- 3分足で新規の売りを狙っている人が思わずショートエントリーしてしまうのはどこか?
そういうポイントで下位足、この場合3分足、の負け組トレーダーが罠にかかりますので、そこで買いを狙っていくのが僕たちのFX手法です。
下位足で押し目が意外と長く続く理由
「メインのチャートでキレイな上昇トレンドになっているから押し目を拾って買う」という場合に意外と押し目が長く続くことが良くあります。
この理由は、下位足の負け組を狩らないと十分な大きさの買いポジを作れない大口トレーダーの事情を考えると分かります。
15分足の大口は巨大な買いポジションを作りたいと思っているので、3分足(下位足)で本格的な売りが出てくるまでは買えません。
ちょっと下がったぐらいでは、たとえそれが腕の悪い3分足の負け組トレーダーだとしても売ってくれません。
意味のあるラインを下抜けしたり、勢いのある陰線が出ることにより3分足の買い手が恐怖を感じるまでは、まとまった売りは出てこないのです。
そこだけ見ていると恐怖を感じるぐらいの下落が出ると、3分足の負け組トレーダーは「もう我慢できん!」となって買いポジションを投げます。買いポジションを投げるというのは成り行きで売りを出すという意味です。
そうなって初めて15分足の大口プレーヤーが十分に買うことができます。
そうなるまでにはある程度の値幅で下げる必要があるので、プルバックが意外と長く続くのです。
慣れてきたら3つの時間足を見たい理由
メインの時間足が15分であれば、下位足の3分足のトレーダーを狩るトレードをしたいわけです。
しかし15分足の一つ上の時間足である1時間足にも大口プレーヤーがいて、彼らは15分足の我々を狩ります。
1時間足の大口プレーヤー > 15分足の大口プレーヤー > 3分足の大口プレーヤー
という力関係になるので、それは仕方ないことです。
僕たちがどうしたいかというと、下位足の負け組トレーダーを狩るけれど、一つ上の時間軸の大口プレーヤーにはそれほど狩られないポイントでエントリーを狙うということです。
そのためには、メインの時間足よりも一つ上の時間足で引けるレジサポを意識してトレードすることです。
超短期のデイトレードであれば、
上の時間足(1時間足)
メインの時間足(15分足)
下位足(3分足)
の3枚のチャートを分析するのがちょうどよいでしょう。
15分足のトレンドの方向にエントリーを狙い、3分足の負け組トレーダーがポジションを投げる瞬間を待ってエントリーする。
それでいて、1時間足で引いたレジサポやトレンドラインにも注意を払い、上の時間足の大口トレーダーのトラップになるべくかからないようにするということです。
他にも自分に合った時間足の組み合わせをいろいろと試してみてください。
あまりたくさんの時間足を見過ぎない
3つの時間足を見ることで、下の時間足の負け組を狩り、上の時間足の大口に狩られにくくしよう、と解説しました。
とはいえ、あまりたくさんの時間足を見過ぎると逆効果になります。
1時間足のさらに上の4時間足も見よう。
日足も週足も見よう。
月足も見ておこう。
念のため年足も…
となると、やりすぎです。
たくさんの時間足のレジサポに縛られ、それぞれの時間足がそれぞれバラバラの方向性を示唆するので、まったく身動きが取れなくなってしまいます。
ですからマルチタイムフレーム分析をするとしても3つの時間足ぐらいを限度にするようにしましょう。
人生もトレードも同じで、あまり遠い未来のことを考え過ぎず、目の前のタスクに専念するのが得策のようです。
FXデイトレードに最適な時間足 マルチタイムフレーム分析 を動画で解説
以上で、FXのデイトレードでマルチタイムフレーム分析をする場合の時間足の選び方に関する解説を終わります。