一目均衡表は勝てるか 第5回 三役好転を全通貨ペアでバックテスト

一目均衡表の遅行線(遅行スパン)

一目均衡表の各種ストラテジーをFX全通貨ペアでバックテストしていく企画。今日は三役好転、三役逆転をバックテストします。

一目均衡表の遅行線(遅行スパン)

三役好転/三役逆転とは

三役好転、三役逆転は一目均衡表の3つの条件がそろった場合にエントリーが有効になるトレンドフィルターみたいなものです。

三役好転とはなにかというと…

以下の1~3の全ての条件が全て成立した時に三役好転となります。[画像①]

  1. 一目均衡表の基準線を転換線が上抜ける
  2. 一目均衡表の遅行線を日々線が上抜ける
  3. 一目均衡表の雲をローソク足の終値が上抜ける

今回のバックテストでは三役好転を買いサインとします。買いサインが発生すると次の足の始値で買いエントリーをします。

三役逆転とはなにかというと…

以下の1~3の全ての条件が全て成立した時に三役逆転となります。[画像②]

  1. 一目均衡表の基準線を転換線が下抜ける
  2. 一目均衡表の遅行線を日々線が下抜ける
  3. 一目均衡表の雲をローソク足の終値が下抜ける

今回のバックテストでは三役逆転を売りサインとします。売りサインが発生すると次の足の始値で売りエントリーをします。

三役好転と三役逆転でドテン売買の全通貨ペアバックテスト結果

三役好転を買いサインとして次の足の始値で買いエントリーし、三役逆転を売りサインとして持っていた買いポジションを決済し、新たに売りエントリーするドテンの売買方法です。

ドテン売買した場合の全通貨ペアのバックテスト結果は以下のようになりました。(対象期間は過去30年ほど)

おもしろいほどに負けています。

勝率は29%。

28通貨中24通貨でマイナスとなりました。

1トレードあたり37.8米ドル負けていくシステムとなります。

 

資産曲線も右肩下がりです。

リーマンショックの頃に強いトレンドが発生した時期をのぞいては、完全にきれいな右肩下がりの資産曲線です。

3つの売買シグナルを組み合わせているのでトレード回数も抑えられていて、本当に逆サインとして売買したら勝てそうなくらいの非常に優秀な「逆シグナル」といってよいでしょう。

三役逆転や三役好転が起きたら、一般的に言われているように順張りでエントリーを狙うのではなく、持っているポジションを利食いするか、逆張りでエントリーすべきということになりそうです。

遅行線とローソク足のクロス雲抜けを使った売買でもきれいな右肩下がりの資産曲線となっていました。しかし今回の三役好転/三役逆転は、右肩下がりであるだけではなく、トレード回数も厳選してくれるので負ける時だけを抽出してくれるとても優れた逆シグナルとなるようです。

 

5.三役好転/三役逆転 指定本数経過でエグジットのパターン

一目均衡表の三役好転・三役逆転関連で、もう一つバックテストしておきます。

そもそもドテン売買は移動平均線などの他のインジケーターでも勝ちにくいというのがあります。そこで、ドテン売買ではなく指定本数経過でエグジットするパターンをテストします。

買いエントリー、売りエントリーをするタイミングは先ほどと全く同じ。三役好転が成立で買いエントリー、三役逆転が成立で売りエントリーです。

しかしエグジットのタイミングを「エントリーから指定本数のローソク足が経過した時」に変更しています。

三役好転は強い買いサイン、三役逆転は強い売りサインと言われているので、サインが発生した直後にどのような動きになるのかを確認しようということです。

5本で決済の検証結果

 

20本で決済の検証結果

 

ご覧のように、5本決済でも20本決済でも、右肩下がりに負けることが分かりました。

やはり一目均衡表の三役好転/三役逆転はFXにおいて全く機能せず、むしろ逆シグナルになっているといことが再確認できました。

一目均衡表のバックテスト おわりに

一目均衡表が勝てるのか?を調べるために、FX全通貨ペアでのバックテストをしてきました。

結論としては、一目均衡表はFXで全く勝てないどころか、逆シグナルになっていることが分かりました。

「一目均衡表はもっと奥が深いんだ!」「裁量を入れないとだめなんだ!」という人もいらっしゃると思います。

おっしゃる通りです。しかし一目均衡表の個々の要素を使っても、三役好転のような組み合わせで使っても、逆シグナルになるほど負けてしまいます。そういうインジケーターを使った手法を裁量の判断で勝ちにもっていくのは至難の業だと思われます。

もしあなたがこれから一目均衡表を使って売買をしようと考えているなら「一目均衡表は、単純な売買ルールで使ったら逆シグナルになるほど一方的に負ける。だから相当工夫して使わないといけない」ということを理解したうえで、高度な使い方をマスターするようにしてください。

いったんここで一目均衡表のバックテストは終わりますが、勝てそうなストラテジーを思いついたらバックテストして追記したいと思います。

以上で、一目均衡表の三役好転と三若逆転とは何か?勝てるか?の解説を終わります。

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この記事を書いた人

圧倒的な熱量で世界の相場を毎日14時間以上監視している専業トレーダーです。トレード、バックテスト、調査で得た学びを初心者の方にもわかりやすく発信しています。