FXのトレードをしていて、経済指標の発表時にどうしたらいいのかわからない!というあなたに3つの方法をご提案します。
世界では毎日いろいろな経済指標の発表があり、FXの通貨ペアの値動きに大きな影響を与えています。僕たちFXトレーダーは、それら経済指標にどのように付き合っていけばよいのでしょうか?
3つの方法があります。
- テクニカル分析のデイトレとスキャルーは経済指標を避ける
- 経済指標発表時のボラティリティーを狙って短期トレード
- 経済指標のヒストリカルデータを分析して長期トレードに活かす
1.テクニカル分析のデイトレとスキャルは経済指標を避ける
チャートのプライスアクションやテクニカルインジケーターを使ったデイトレーダーは、経済指標発表時を避けてトレードします。
経済指標発表時にはそれまでのプライスアクションやテクニカルインジケーターの動きを完全にキャンセルするような値動きになることが多いです。ですから、経済指標発表でそれまでに一生懸命行った分析が無駄になってしまうことが多いのです。
デイトレーダーやスキャルパーは経済指標発表の30分前までに関連するポジションを全てクローズし、発表が終わって値動きが落ち着くまでは新しいエントリーを避ける場合がほとんどです。
ヘッジファンドでも、デイトレードやスキャル専門のトレーダーにはこのルールを徹底させていると聞きます。(特に新米トレーダーは)
2.経済指標発表時のボラティリティーを狙って短期トレードする
デイトレーダーでも、先ほどとは逆に経済指標発表時だけを狙ってトレードするというトレードスタイルもあります。
経済指標発表時にはボラティリティーが極端に大きくなります。
通常時はFXのスキャルピングやデイトレで100pips以上の利益を取るのは難しいですが、指標発表直後の動きに載れたら、150pips~200pipsぐらい簡単に取れてしまいます。そのボラを狙ってトレードするのです。
その場合、トレードエントリーの根拠としてテクニカル分析やプライスアクションを使うことは皆無です。ただし、レジスタンスラインやサポートラインを意識してエントリーやエグジットの位置の判断をすることはあります。
こういった指標デイトレードの場合、発表された経済指標の実数が、予測値と違っていた場合に、そのギャップを織り込もうとする動きを狙います。
必要なスキルとしては、指標発表の数字をいち早く知れること、そしてその通貨ペアを買うべきか売るべきかを瞬時に判断してエントリーボタンをクリックできる反射神経が求められます。
このタイプのトレードにおいても複数時間軸の考え方は必要です。経済指標の短期的な分析と長期的な分析をしていて、その両方が同じ方向に向いたときにだけエントリーを狙います。
目の前で起きた経済指標の予測値と実際の値とのギャップというのは短期的な分析です。長期的な分析というのは、各国中央銀行の方針を把握し、各通貨が利上げに向かうのか?それとも利下げに向かうのか?といった分析です。そういった分析を主要な8通貨に対して行い、弱い通貨と強い通貨を組み合わせて狙う通貨ペアを選択します。
経済指標のヒストリカルデータを分析して長期トレードに活かす
これは最も上級者向けの方法です。3か月以上ポジションを保持するようなFXの長期トレードをする場合に持っていると有利なスキルとなります。
マクロファンダメンタルズトレーダーと言われるスタイルのトレードで、ジョージ・ソロスなどが有名です。
マクロ経済の分析を使ったFX手法においては何をするかというと、通貨に関連する経済指標のヒストリカルデータを蓄積して分析します。
経済指標の単発のデータだけを見るのではなく、IMFなどのサイトから取得した経済指標のヒストリカルデータをエクセルなどで蓄積して分析します。
世界各国のデータを分析し、最もインフレ的な通貨を売り、最もデフレ的な通貨を買います。別の言い方をすると、今後金利が上がりそうな通貨を買い、金利が下がりそうな通貨を売るという組み合わせでFXの通貨ペアのポジションを作ります。
経済指標の分析でトレードアイデアを作ったら、実際のトレードにはテクニカル分析やプライスアクションを使ってエントリーチャンスを狙います。
このタイプのファンダメンタルズ分析トレーダーは、ファンダメンタルズ分析だけでトレードするのではなく、ファンダメンタルズ分析の方向にテクニカル分析が同調したときにだけエントリーをします。ファンダメンタルズ分析だけでトレードするとリスク管理がおろそかになってしまいがちです。プライスアクションやテクニカル分析を使うことでファンダメンタルズ分析のトレード手法が暴走しないようにします。
以上、FXトレーダーが経済指標と付き合う3つの方法について、解説しました。
それぞれの詳しい方法については、また別のページで解説していきます。