FXでよく使われる用語、「ブル」と「ベア」について解説します。FXや株の相場の世界では、「ブル相場」「ベア相場」といったように、「ブルとベア」とう言葉を聞くことがあります。その語源は、牛と熊です。その理由は…
ブル相場とベア相場とは
ある通貨ペアがブル相場である、が意味するのは、その通貨ペアが強気で上昇相場にあるということです。多くの人がこの通貨ペアを買うことで利益を上げている状態です。
逆にベア相場だという場合には、その通貨ペアが弱気でダウントレンドにあるという意味です。多くのトレーダーがこの通貨ペアを売ることで利益を上げています。
ブルとベアという言葉は大昔に米国の株式市場で使われ始めました。
ブルは牛のことで、ベアは熊の事です。
この2種類の動物が選ばれた理由は、彼らの攻撃方法です。
ブル、牛は敵を攻撃する際に下から上に突きあげますから上昇相場を連想させます。
ベア(熊)は相手を攻撃する際に上から下に爪を振り下ろしますので急激なダウントレンドを連想させます。
株式市場においては、ブル(つまり上昇)は良いことで、ベア(つまり下落)は悪いこととしてとらえられます。
ブルは株価が上がってみんなが喜ぶポジティブな状態です。一方ベアの場合は企業の業績が悪かったり経済が不況だったりで全体の雰囲気が悪いことを意味します。
FXの場合は通貨ペアとして2つの通貨の相対価値をトレードするものですので、株式市場とは少し違います。
例えば、AUDUSDが下がっている場合、チャートとしては下がっているのでベアです。
これはAUDがUSDに対して相対的に下がっていることを意味します。
しかしUSDの立場からすると、全く逆の意味になります。USDはAUDに対して相対的に上がっていることになるんです。
つまり通貨ペアというのは、2つの通貨の組み合わせなんですが、どちらかの通貨がベアであれば、もう片方の通貨はブルであるということです。
ですから、どちらの通貨を中心に見るかによってブルかベアかは真逆になるということを覚えておきましょう。
この場合だと、AUDUSDのチャートはベア、つまり弱気であり、ダウントレンドです。
しかしUSDの立場で考えると、USDはAUDに対して上がっているので、USDはブル(強気)ということになります。
以上で、FXにおけるブルとベアについての解説を終わります。